1.現代のパリの空気感を楽しめればそれでいいでしょ。全然肩に力が入ってない感じが良い。猫探しを通じて、変わりゆくパリの表情と、そこに住む人々を紹介してる感じ。単純に笑って、癒されて、それでいい。パリの人の温かさを伝える映画でもなければ、冷たさを伝える映画なんかでも無いんだし。ただただラフで普っ通の日常を描いた作品。この中での恋愛も、全然映画的じゃないかもしれないけど、でも実際そんなもんやし、この映画で真面目に恋愛映画するような力みも必要もないしね。一つ一つのシーンがすごくフォトジェニックで綺麗な構図だったのが印象的。主人公のギャランス・クラヴェルの透明感がこの作品の化粧っ気の無さによく似合っている。疲れた時や、現実逃避にはもってこいの映画。