2.《ネタバレ》 相手が大統領であろうと、間違っている事は間違っている、と正義を貫くそのジャーナリズム精神にまず感服。しかも、2人の記者は、決してスーパースターじゃなくて、生身の人間。携帯もパソコンもない時代に、ペンと電話とメモで取材する姿は、地味だけど(地味だからこそ)観ている者に訴える力があると思います。
図書館で貸出票を2人で一枚一枚調べるシーンがあります。カメラが真俯瞰で2人の頭を捉えて、段々上に上がっていくシーンなのですが、作業時間の膨大さ、小さな証拠の発見の重要さを視覚的に表現した名場面だと思います。(撮影の名手、ゴードン・ウィルスによるもの!)2人を見守るワシントン・ポストのスタッフも、名優を揃えて、まさに脇を固める布陣で作品に厚みを与えています。決して派手じゃなく、かといってサスペンスフルな内容でもない、地味な印象を持った作品ですが、「真実」に対して、実に地道な努力(それこそが大きな力なのですが)を重ねる大切さを
教えてくれる良い映画です。