1.《ネタバレ》 カトリックの最高峰ヴァチカンを「冒涜的だ!!!」とブチ切れさせた問題作。
ヴァチカンすら怒らせるブニュエルの変態振りに敬意すら覚える。
ヒロインは受難に次ぐ受難でどんどん堕落していく。
「誠意をもって接すれば、相手も必ず誠意をもって返してくれる」なんて幻想は微塵も無い。
ネグリジェ姿のビリディアナの艶かしさ。
「皆殺しの天使」や「砂漠のシモン」でも美しかったシルヴィア・ピナルが最高。
さらに亡き妻を偲ぶドン・ハイメがコルセットやハイヒールを付けている。シュールすぎる。どんだけだよ。ここまで来ると完全にイッてます。
無駄に美脚だし。
黒ストッキングを脱ぐビリディアナよりもキレイかも知れん。
ハイメがビリディアナを襲おうとする。
ウエディングドレス?に着替えさせ、接吻をし、胸のボタンを外して豊満なバストを視姦。
だが、もう一歩踏み出せないドン・ハイメ。夢心地でさまよう彼女の生脚を凝視しもしたが、中々彼女を本格的には襲わない。視姦だけで愉しんでいるのか、それとも亡き妻を偲びすぎて心も乙女になってしまったのか。
そんな現場を少女に見られた日にゃ・・・縄跳び少女は見た!
それに対するビリディアナの最高に洒落た“ジョーク”で大爆笑。
変態武装で来るドン・ハイメ、しかし肝心のビリディアナは夢遊病&“灰”で返答(意訳:灰になって死ね)。
ドン・ハイメは絶望して、笑いながら遺書をしたため縄跳びでアボーン。
縄跳びは少女に与えていたもの。ハイメは縄跳びで飛ぶ少女を想い描きながら死んだのだろう。どんだけ脚フェチなんだよアンタ・・・。
あの終わり方は酷すぎる(褒めてる)。
そして欲望に任せて乱痴気騒ぎの「晩餐」をする乞食の姿の凄まじさ。
ソファ越しに交わろうとする様子も凄い。
「アンダルシアの犬」以来のシュールさ、そして「皆殺しの天使」で頂点を極めた意味不明さ加減が最悪に挑発的で最高に心地良い傑作。 中毒性がヤバイ。マジで危ない。