1.《ネタバレ》 何年か前、第五福竜丸の展示館へ行ったことがある(確か新木場あたりだったと思う)。あの時は、問題意識もなく、ただ朽ち果てた船を見ただけで終わってしまったが、この映画を見ることにより、具体的にどのようなことが起こったのかを知ることができた。死の灰を全身に浴びながらの船上作業のシーン。みんな半袖姿、魚にもどんどん降りかかっている。中には死の灰と知らずなめている人も!完全に被曝している。映画とはいえ正視できない。病院はおろか診療室の中にまでどかどか入ってくるマスコミ。被害者なのにほとんど犯罪者扱い。完全に人権無視。あの当時はこんな取材が普通に認められていたんですね。被害者に一言の謝罪もせず、ただじろじろ被害者を見回すだけの米国人医師団。被害者をほとんどモルモット扱い。久保山さんの葬儀での米国代理大使の弔辞は、悪い冗談にしか聞こえなかった。言ってることとやってることが全然違う。