1.《ネタバレ》 この時期、今井正はレッドパージで東宝を追われ独立して映画制作を行っていたらしい。しかし、この映画にはプロデューサーの力だとは思うが、各映画会社、独立劇団の名だたる名優が集結し、音楽界、群馬県の協力そして山田耕作本人までもが出演した。
その各方面の協力を得ての今井演出は見事な手さばきで、この映画を作る熱気が劇中のオーケストラとオーバーラップしたように見えた。初めはクラッシックの芸術性が鼻につくと思ったが、ちんどん屋さんとの見事なコンンストレーションは見事だった。個人的には草津節の演奏が一番素晴らしかった。