50.(2006年 劇場にて鑑賞時のレビュー) 先日TBSの「情熱大陸」で蒼井優の女優魂を垣間見て、さっそく気になる女優No1となってしまった蒼井優を目当てに観に行きました。 かの岩井俊二が「蒼井優と仕事すると、自分が凡才だって思い知らされる」ような主旨のことを言ってるくらいなんですから。 さて、その蒼井優ですが、それはもう素晴らしい女優っぷりでした。巷間よく言われているように、松雪泰子を完全に食ってます。 今まで蒼井優と宮崎あおいを混同していたほどで、「要するにアイドルだろ」くらいにしか思っていなかった自分が恥ずかしい。 作品としてこの「フラガール」はどうか。 実はまったくノーチェックで観たので、そのシリアスな設定に驚かされました。 昭和40年頃の閉山間近の炭鉱の町という設定だとは夢にも思いませんでした。かの「スパリゾート・ハワイアンズ」が炭鉱の失業対策だったとは・・・。正直、スパリゾートを見る目が変わりました。宣伝効果抜群ですね。 閉山間近の炭鉱の町という設定からは、ちょっと前のイギリス映画をついつい連想してしまいます。「ブラス!」とか、ケン・ローチの「ケス」あたりを。 イギリス映画的な、シリアスながらもユーモアもありハートフルでもある作風でした。ケン・ローチあたりに影響を受けてるのかな。 散漫な文章になりましたが、ともかくいい映画です。 今年の日本映画No.1は決定かな(って、ぜんぜん今年は観てないから大きな声で主張はできませんが)。 去年「ALWAYS」で今年「フラガール」となると、なんだか昭和を描いたノスタルジックな作風が流行になりそうで、それはそれでちょっとイヤな感じはありますけどね。 【りょうち】さん [映画館(邦画)] 9点(2021-02-06 01:00:16) (良:1票) |
49.日頃の入力生活がたたりドライアイのひりひり痛む目で鑑賞。泣ける映画はストレスの浄化作用に加えて二重にお得。 【tony】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-11-10 20:49:12) |
48.《ネタバレ》 蒼井優が出ている映画に大きなハズレはないという安心感。しかしそれを上回るおもしろさ。 |
47.《ネタバレ》 ベタであっても良いものは良い、と思わされた。泣いた泣いた。女の子達が頑張って、苦労を乗り越えてプロダンサーになる、外枠だけ聞けば凡庸なスポ根みたいだけれど、丹念に描かれた背景の生活の厳しさ、貧しさが彼女らの立場を切実なものにする。日本は、貧しかった。家屋の狭さ、古さ。学校に行ける子、行けない子。紀美子は制服なのに、親友の早苗は家庭の事情で通学できる余裕が無い。昭和40年代の炭鉱街の女の子にとって、華やかさがどれほどの憧れであったか想像に難くない。夢を諦めざるを得なかった早苗が街を去るシーンは、嗚咽しすぎて気分が悪くなってしまった。 どの役者もしっかり見せてくれるけど、富司、松雪、蒼井の女三代が凄く良い。華やかな夢など見ることも望めず、仕事に誇りを持つしかなかった富司の世代、夢の世界に裏切られて、現実を知る松雪、そしてひたむきに新しい世界を目指す若い世代の蒼井。三者が絡み合い、互いの理解を得ながら大団円へと進む。いやあ、ベタだけど号泣した。いい話だ。 【tottoko】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-11-22 00:35:49) (良:1票) |
46.《ネタバレ》 感情高まり何度も号泣。蒼井優の女優としての凄さに感激。 松雪がなぜか綺麗に見えなかった映画だが、教え子との別れのシーン、男風呂に飛び込むシーンは秀逸。駅ホームでのシーンのみがマイナス点。昔の青春テレビで見飽きたシーンを思い出させる。それにしても蒼井優すごい! 【竜ヶ沢中段】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-10-21 22:01:58) |
45.《ネタバレ》 泣きましたねーラストより友人との別れのシーンに泣いちゃいましたよ私は。この監督は音楽の使い方が上手いですね。選曲センスや使う場面が的確です。これからに期待したいですね。 【キリン】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-12-18 02:46:59) |
44.《ネタバレ》 約3年半ぶりに観賞。身震いするような邦画の純な感動が伝わってくる素晴らしい作品です。汗と涙の美しい女の師弟愛。物語を素直に受け入れられました。何かすごい仕掛けや迫力・緊迫感があるわけでないけどそういったものをはるかに凌ぐものがあふれているようです。東北の田舎娘が舞台のヒロインダンサーへと成長していく姿を見事に演じた蒼井優。しずちゃんは素でしたね。大きな壁を越える作品であることに疑いなし! 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-02-19 00:54:32) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 独創性や目新しさはなんにもない、型通りの直球映画。 「揉め事や悲劇なんかが色々あって最後にダンス見せるんでしょ?」はい、その通り。 「ブラス!」とか「リトルダンサー」とか、ああ、裸で踊るって言ったら「フルモンティ」とか、「ウォーターボーイズ」とか、似たような映画いっぱい観たし、と、あんまり気乗りせず観賞したんだけど、中盤の夕張へと旅立つ早苗の「一生で一番楽しかった」あたりから、泣けてしょうがない。 ここまでベタな内容なのに多くの人の心を打ったのは、まずやっぱり役者陣の演技の質の高さがあるように思う。 人生にちょっと疲れたダンサー役の松雪泰子はただ立っているだけで佇まいを感じさせるし、早くも大女優のオーラを漂わせる蒼井優がダンスだけでなくきっちりいい演技を見せてくれる。 トヨエツの不器用な男や、富司純子の凛とした母も素晴らしいし、しずちゃんもなかなかの存在感。 無駄なセリフの少ない脚本も、時代感あふれる映像も、どこをとっても真面目さがにじみ出ている。 奇をてらったりしなくっても作り手がここまで大真面目に良い仕事をすると、こんなに上質な娯楽映画が完成するわけですね。 そう言えば子どもの頃家族で行ったな、常磐ハワイアンセンター…という私のノスタルジーも点数にプラスしときましょう。 【poppo】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-05-26 10:04:56) (良:1票) |
42.《ネタバレ》 参りました。 本当に素晴らしい映画でした。 常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)立ち上げの実話を元にした映画です。 ベタなストーリーだろうが何だろうが、単純な私は素直に感動しました。 一番好きで心打たれたシーンは、娘がダンスをするのを反対していた母親が、娘の友人からの贈り物を届けにレッスン場に行き、ひとり黙々と踊っている娘の姿を見るシーン・・・ このシーン、一切会話がありません。 しかし、反対していた母親とフラダンスで生き方を変えるんだという娘が、心通じる場面でもあります・・・ジーンときました。 他、駅のホームでのやりとり等 涙を誘う場面が多々あり、その都度涙してしまう制作側の思惑通りの私でした。 そして、ラストのフラダンスのシーンは圧巻です。 それにしても、蒼井優は素晴らしい女優ですね。 私は、この作品を観てフラダンスを習い始めました・・・ウソです(笑) でも、ちょっと腰をくねらせてみたのは私だけじゃない筈。 踊らせてくんちぇ。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-02-20 16:44:21) (良:1票)(笑:1票) |
41.公開から日が経ちましたが、友達が教えてくれて、映画館で鑑賞しました。お気に入りの「リトルダンサー」を始め、似たようなシチュエーションの映画は今までたくさん見てきましたが、にもかかわらずシラケなかったのは、どのキャラもおそろしく自然にそこにいたから。評判が必ずしもよくないらしいトヨエツも、私にはナチュラルに感じられました。ああいう髪型の男は昔だって、炭鉱にだっていたはずです。私を含め今の50歳以上くらいの世代にとっては、炭鉱の落盤事故の報道はかなり頻繁にTVや新聞で見聞きしたこと。当時は珍しくない出来事で、あれがまさに現実そのものだったのです。しかしまあ映画というのはたまにこういうバケモノを生み出しますね。もちろん、いい意味でです。今の時代よりもっと必死に生きていた人たちを今の人たちが演じているにもかかわらず、そういう嘘くささを感じさせない作り方、演じ方は、お見事。一見キワモノを装っていながら、全体を流れているトーンはきわめて上質。あたたかさにあふれています。女性に対する敬意が感じられる点も、好もしい。既視感のあるストーリーであるにもかかわらず、新鮮な感動を得られるのは、裏を返せば日本映画には実はありそうでなかったタイプの作品だからではないかしら。これだけタイプの違う「凛とした女たち」が出てくる日本映画は私ゃ知りません。あったじゃないか、という人がおられるのなら、「教えてくんちぇえ」と思うよ、ほんと(笑)。但し完成度は高いと思いつつ9点にしたのは、最後のシーンにあとひとひねりほしかったから。松雪泰子はちょっと苦手な女優でしたが、すっかりファンになってしまいました。彼女のような人がもっと活躍できるような邦画界になってほしいものです。 【おばちゃん】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-11-01 23:50:51) (良:1票) |
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40.方言丸出しの地方女子が前向きに生きる姿を描いた作品はいろいろあるが、こちらは決して笑いをとることでお茶を濁すことなく、しっかりとしたドラマを見せてくれる秀作。ベタだけど何回か涙した。松雪泰子はあまり好きじゃなかったがハマリ役をしっくりと演じていて見る目が変わった。そして何と言っても蒼井優がいい。ただ可愛いから好きだったのが、いつの間にか心から尊敬する大好きな女優になってしまった。彼女の魅力だけでプラス1点。フラもタヒチアンダンスも露出度はさして高くないとは言え、超ナイスバディの女子が踊ったら別の映画になってしまうだろうが、バレエダンサー系ボディのリーダーを中心に、ごく普通ボディの炭坑女子が懸命に踊る姿がなんとも清々しく、華やかさと爽やかさを備えたステージになっていた。それがそのまま作品の好印象にもつながっているような気がする。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-08-16 15:23:53) (良:3票) |
39.《ネタバレ》 かなり恥ずかしいんだけど、こんなベタな映画に3回くらい泣いてしまった。 人と人が心を通じ合わせることによって変わっていくことができたら、本当に素晴らしいと思う。こんなことが現実にあったら、いやあると信じたい。 ただその反面、心を閉ざしたまま、常磐から夕張へと変わることのない負のスパイラルの人生をたどり、自分だけでなく娘の人生の行方まで閉ざしてしまう炭鉱夫の姿は悲しかった。 【rhforever】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-05-24 11:34:35) (良:1票) |
38.この映画にはタテ・ヨコ・ナナメと様々な人間関係が詰め込まれていて、しかもそれぞれのエピソードが味わい深い。ひとつのテーマを語るためにだらだらと時間を費やす映画もあるが、この映画には全く無駄がなく、多くのエピソードがエンディングの感動に向けて収束して行く。見事だと思う。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-12-25 14:09:34) |
37.特に海外では「フルモンティ」「遠い空の向こうに」「リトルダンサー」などの名作を筆頭に世界中でやりつくされた感のあるベタベタのプロットを使用していながら、明るいだけでなく重みのあるストーリーと、キャラクターの深みが凡百の青春映画とは一線を画し、上記炭鉱名作シリーズの棚に堂々と並べたくなります。蒼井優の絶品ぶりは言うまでもないですが、全てのキャストが息づいていて素晴らしいです。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-06 13:24:01) |
36.汗のにおいまでしてきそうな、蒼井優のダンスに心奪われる。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-06-08 06:19:28) |
35.《ネタバレ》 周防監督の「シコふんじゃった」以来、「Shall We ダンス?」「ウォーター・ボーイズ」「スゥイング・ガールズ」等、初心者があるジャンルを学び成長するというプロットの映画が日本映画の定番になったような感じがする。ファミコンゲームでRPGが人気があるのは、主人公が成長するからであり、日本人は成長物語が好きなようである。上記の作品は私はどれも好きなのだが、それの決定版ともいうべきなのがこの「フラガール」のような気がする。上記の作品と「フラガール」が少し違うのは、教わる方(蒼井優たち)だけでなく、教える方(松雪泰子)も成長するところと、従来は教わる方が主役の場合が多いのだが、この作品は教える方、教わる方共に主役となり、それが見事に描かれていることにあると思う。個人的には松雪の突っ張りキャラがとても他人には思えなく、共感うるところ大でした。特に引止められて汽車から降りて「ばっかじゃないの」というところは最高のツボでした。肝心なところでスロモを使うなど、演出的には未熟さを感じるところもあるが、そういう欠点を踏まえても名作です。 【rosebud】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-05-14 22:24:42) |
34.ありふれたスポコンだったが最高に良かった。 ダンスも最高だったしシリアスな場面や感動する場面、笑いを撮る場面などの バランスが非常にいい。 蒼井優は良かった。 主要女性陣はとても良かったし岸辺さんはいつも安定していて良い俳優。 ただ豊川さんにちょっとした違和があったのは気のせい? 【05】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-04-18 17:58:40) |
33.《ネタバレ》 実に良かった。監督を毛嫌いしていたので今まで見ていなかったが、江頭2:50の見た感想を聞き見てみた。泣ける場所も、笑える場所もしっかり用意されており、そつの無い作りと言う人も居るでしょうが、素直に感動できました。フラダンスのシーンは出演陣の努力の結晶ですね。最高に決まってました。揺ら揺らただ踊っている様に見えるフラダンスにも、情熱的な意味があるんですね。それを知っただけでも見た価値がありました。 【ペスカトーレ手塚】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-11-04 12:14:13) |
32.思っていたよりずっと良かった。貧しかった古い日本の田舎に泣けたし、自分や町の未来のために健気に頑張るフラガール達とそのダンスも良かった。また、蒼井優さんなかなかやります。 【クロ】さん [地上波(邦画)] 9点(2007-10-11 08:34:17) |
31.《ネタバレ》 昭和40年の福島県いわきという閉鎖的な時代の閉鎖的な田舎を舞台に、未来に生きる人々の輝きを嫌味無く描いた見事な作品です。こういう映画に対して、細かなディテールに何1つケチを付けずに感動出来る自分に嬉しくなる作品です。 とにかく無駄なエピソードが何ひとつなく、伏線も全て「人との心の繋がり」という意味で生きていて、出演者も軒並み素晴らしい演技をしていました。先祖代々から受け継いだ炭鉱の仕事をしながらも、フラダンスの練習に頑張る妹を温かい目で見守る兄役のトヨエツ、都会を追われた身でありながら、いわきの地元の人々との触れ合いにより少しずつ優しさを取り戻す先生役の松雪さん。頑なにフラダンスを反対しながらも、娘の頑張る姿に徐々に閉鎖的な考えを取り払うお母さん役の冨司純子さん。そして何よりフラガールの皆さんのあの頑張り。何度見ても目頭が熱くなります。泣けるシーンがふんだんです。お兄ちゃんが酒場で先生に「たった一人の妹を宜しく頼む」と頭を下げるシーン、紀美子をフラダンスに誘った親友との別れ、町を追われる事になった先生に向かってホームでフラダンスの振りをするフラガールの熱い気持ちに触れるシーン、そして最後の見事なチームワークの演技と蒼井優ちゃん演じる紀美子の情熱的なダンス! 無理にアラを探してケチをつけるような作品ではありません。未来を見据えて頑張る1人1人の真剣さと演技、人々の絆に素直に涙したい。そして落ち込んだ時にはフラガールのあの笑顔とダンスに心から酔いしれたいです。 |