2.《ネタバレ》 主人公は気が小さいために細かいことにこだわりすぎて、かんしゃくもち。しかし彼は自分の家族も父も、つまりメインキャラクターを全員深く愛している。決して自分1人だけでなく「皆で幸せになろう」と必死でもがいている不器用な彼がいじらしい。家族なしで大金を得ても仕方がない、という彼の価値観もほほえましい。実際、人生は予想のつかない天気予報のようなものだ。誤報だろうが当たろうが、結局人間は生きていくしかない。しかし主人公の父親の葬儀のシーンを見ると、少なくとも「人生はクソだ」とは思えない。ほろ苦い、微妙な人生観を皮肉とユーモアでつづった、主旨のぶれないいい映画だったと思う。