1.《ネタバレ》 10点にしてもいいくらい、す~ごい作品。前作が吹っ飛んじゃうくらいの素晴らしい出来。
法律、倫理、世のあらゆる規則を無視した、まさに狂人と狂人の対決。
前作から(一応)地続きなので、前半はもう変態一家の不条理な暴力にひたすら怒りが募るばかり。誰かこの鬼畜どもをぶちのめしてくれ~、と心の中で叫んでいた。
ワイデル保安官が遂に一線を越え、一家の母親を刺し殺すシーンには来た来た来たぁ!と燃え始め、一家をとっ捕まえ拷問にかけるシーンでは拍手喝采!保安官のやっていることはもはや一家と同じなのに、強烈なカタルシスを感じた。しかし一転してあのラスト。終始死んでしまえ~、とばかり思っていたあの変態一家に何故か寂しさ、哀れみ、彼らの家族愛すらも感じてしまうあのラスト。そしてアメリカン・ニュー・シネマよろしく警官隊に蜂の巣にされる。またエンドロールの延々と続く道を流れていく空撮も素晴らしく、狂った人間たちが自業自得で破滅していっただけのはずなのに、どこか崇高な風格すらも漂わせ、危うく涙がこぼれそうになった。まさかあんな奴らから‘人間’について考えさせられることになるとは。
あらゆる方面から感情を揺さぶられ、前作は何だったんだ!?(あれも好きだけど)ぐらいに思わせる大傑作。