4.《ネタバレ》 ワイアット・アープとドク・ホリデイ。クレメンタインとチワワ。
復讐劇をストーリーの軸としながらも、男と男。女と女。男と女。その生きザマ、友情、ロマンス・・・。
西部の人間模様をそれぞれの感情を豊かに描き出した傑作だと思います。
本作を知らない人でも耳にしたことがあるであろう、
”Oh,My Darling, Oh,My Darling,Oh,My Darling,Clementine♪”
このメロディが流れるオープニングの古きよき雰囲気からたまりません。
弟が殺された後自らこの町の保安官になるワイアット・アープ。その後のホテルでのオールドマンとの再会。
互いの立場を自覚しながらもその感情を抑えた静かなる感情のぶつかり合い。
以降は時折銃声が轟きハッとさせられますが、特に休日の町の描写に代表されるように、復讐劇を一旦忘れそうになるような
西部の人間模様に何ともいえない味わい、この時代への郷愁のようなものを感じる作品に流れる雰囲気がたまらない。
男達だけでなく、東部から来た女クレメンタインと西部の地に生きる女チワワの人物描写も素晴らしい。
特にクレメンタインの可憐さ。
原題よりも邦題の方が圧倒的に西部劇らしいのですが、印象的な主題歌もあり、
やはり本作はリバイバル版でつけられた「いとしのクレメンタイン」が似合っているなと思うのです。