ドリラー・キラーのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ドリラー・キラー

[ドリラーキラー]
The Driller Killer
ビデオタイトル : ドリラー・キラー マンハッタンの連続猟奇殺人
1979年上映時間:90分
平均点:6.67 / 10(Review 6人) (点数分布表示)
ホラーサスペンス犯罪もの
新規登録(2010-09-21)【やましんの巻】さん
タイトル情報更新(2010-10-03)【やましんの巻】さん
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監督アベル・フェラーラ
キャストアベル・フェラーラ(男優)
キャロリン・マーズ(女優)
ベイビ・デイ(女優)
ピーター・イェーレン(男優)
ジェームズ・オハラ(男優)
ハリー・シュルツ(『ドリラー・キラー』出演)(男優)
脚本ニコラス・セント・ジョン
音楽ジョー・デリア
撮影ケン・ケルシュ
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1.《ネタバレ》 アベル・フェラーラの映画は、常に「憎悪」がモチーフとなっている。何ものに対してか、彼の映画は徹底的に憎み、嫌悪し、やがてそれは狂気となって主人公を衝き(=憑き)動かして、決定的なカタストロフィを迎えるのだ。

実質的な監督デビュー作であるこの作品は、そういった“アベル・フェラーラ映画”のまさにプロトタイプにして最も鮮烈なものと言って良い。ここで主人公の画家(変名でフェラーラ自身が演じている!)が憎悪しているのは、ニューヨークという街であり、その街の真の住人ともいえるアルコールやドラッグにおぼれたホームレスたちだ。そして彼は、そのホームレスにはっきりと「自己」を投影している。それゆえ、小型ドリルで次々とホームレスたちを殺害することは、自分自身を“処刑”することに他ならない。

・・・路上にたむろし、ゲロを吐いたりケンカに明け暮れるホームレスたちの、生々しい生態。そして、同居する2人のガールフレンドやゲイの画商、同じアパートに越してきたロックグループとその取り巻きたちによる練習風景(そのダウナーで投げやりな演奏ぶりが、妙なユーモアを醸し出すのも良い感じ)の描写に、“街(N.Y)=私(MY)”への嫌悪と憎しみに取り憑かれていく主人公の姿が、きわめて感覚的に、だが説得力をもって浮き彫りとなってくる。それがこの低予算ホラーを、特異な「アート」作品たらしめている理由だろう。

(とはいえ、映画のラストだけはメチャクチャ怖ろしい。そこで主人公は、元ガールフレンドが恋人の男と暮らす部屋に侵入し、男を殺害する。と、突然画面は真っ赤となるのだ。その後は、主人公がベッドにいるとは知らぬ彼女の、「もう寝たの?」「ねえ、もっとこっちへ来て」などという声だけが聞こえる。そして、沈黙・・・。いつドリルの音と、彼女の断末魔の悲鳴がとどろくのかと、心底震えあがってしまった。)

これでもう少し、ぼくが見たDVDの画質・音質が良ければ・・・と思わされたものの、全編にわたっての禍々しい“不穏さ”はそんな劣悪画面からもじゅうぶん伝わってくる。やはりフェラーラ、恐るべし。
やましんの巻さん [DVD(字幕)] 9点(2010-09-22 12:30:07)
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【点数情報】

Review人数 6人
平均点数 6.67点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4116.67%
5116.67%
600.00%
7233.33%
8116.67%
9116.67%
1000.00%

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