1.うわーっ!! 面白かったーっ! 久々に9点つけたい映画に出会いました。タイトルで損してますよね。こんなに深い映画だとは、夢にも思いませんでした。通り一遍の価値観や、ステレオタイプなストーリーから完全に脱却していながら、決してきわもの映画になっておらず、ひとつの物語として恐ろしいほどに完成しています。プロットの積み上げ方も見事で、無理がない。ひとりひとりの人物の描写が最高にリアルです。「恋愛」だの「結婚」だのいうテーマに、こういう光を当てた作品って、初めてなんじゃないでしょうか。そう、人間ってこういうものだよね、世の中ってこういうものだよね、と納得させられることばかり。しかもそれが、辛気臭くもならず、変にロマンティックにもなっていなくて、その分、深く深く胸に突き刺さってきます。最後のほうでは泣いちゃいましたが、この映画で泣いたのは多分僕を含めて全部で4人くらいしかいないかな、とは思います。