13.《ネタバレ》 王様がラルフに話したヴァネロペの境遇は、十分腑に落ちるものでした。ゲーム開発途中に発生したバグが原因で、キャラクターがお蔵入り。そんな話、聞いたことある気がします。“死にたくないなら余計な冒険はしない”は真理です。しかしラルフから命の危険性を説かれてもなお、ヴァネロペの意志は揺るぎませんでした。渡辺美里の歌詞ではありませんが『死んでるみたいに生きたくない』ということ。そのへんのガキが同じ台詞を吐いたとしても、「命の有難味が本当に分かっているのか?」と説教したくなります。しかし不死のゲームキャラクターにとっては切実な悩みです。何も起きない日々が永遠に続く。それは正に地獄でしょう。ヴァネロペがどんな気持ちでレースにエントリーしたのか理解出来たとき、私もゲーム世界の仲間になれた気がします。では、ラルフの心情はどうでしょうか。彼がメダルに固執したのは、周りに認めてもらいたいから。それだけです。肯定されない人生は暗闇に違いありません。ラルフとヴァネロペは、共に闇の中に居たのです。願いは同じ。“人生を価値あるものに!”たった一人に認めてもらうだけで、人生は輝きます。2人の友情に胸を熱くしました。勿論、伏線見事な脚本があってのこと。王様の正体、滅亡回避奇跡のクライマックス。全てのピースがピタリとハマる快感は格別でした。人生の目的、友情の価値、社会的役割、騙される心理。豊富な示唆が含まれている物語を堪能いたしました。(以下余談)私が本作の観賞に至った経緯は、ヒロインがももクロの有安杏果(緑担当)にソックリとの噂を聞きつけたから。サイズ感、カラーリング、ヘアースタイル、どれをとっても杏果にしか見えません(笑)。挿入歌はAKBですけど、日本語吹き替えを彼女にお願い出来ないかしら。『「ちゅがー・らっちゅ」って、ほら言えてんじゃん!』そんな杏果を想像して一人ニヤニヤしてしまいます(重症)。 【目隠シスト】さん [DVD(吹替)] 9点(2016-10-07 22:54:15) |
12.ファミコン世代なのでこれは見ておかないと…と鑑賞 懐かしのゲーム達が出てきたりしてそれだけで感動ものでしたが、 内容もしっかりしていて、最後は目頭が熱くなりました 子供向けとまだ見ていないあなた!見て損はしないですよ! 【contigo】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2015-07-28 18:44:04) |
11.《ネタバレ》 もうゲーセンとかには行かないようになりましたが、昔通っていたころを思い出して懐かしかったです。ラルフとフェリックスとヴァネロペと軍曹の関係が最高!ジョンCライリーの声もマッチしていました。 【yanasan】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-01-18 19:56:11) |
10.面白かったぁ!期待してなかったからってのも転じて有るかもだけど、素直に面白かったぁ!なんだかんだゲームはインベーダーゲームからちょこちょこやってきた世代なので、移り変わりの雰囲気とかも観ていて楽しかったし。個人的にもラルフが好みだったし♪ でも終始ヴァネロペちゃんにはイラついてしまったのでこの点。 【movie海馬】さん [CS・衛星(吹替)] 9点(2014-11-13 22:26:18) |
9.《ネタバレ》 どうせアニメ、たかがアニメ、人はそう言う。しかしシュガーラッシュは大人も号泣できるヒューマンドラマだ。一度は自己嫌悪で苦しんだ観客ならば、「悪役」を職業とする主人公の苦悩に否が応でも共感してしまうだろう。しかも、誰からも愛されたことがないラルフが、図らずも逃げ込んだシュガーラッシュで、1人の少女から頼りにされてしまうという設定が神だ(泣) 嫌われ者というのは、本音では誰かに頼りにされたい。そのツボをジャストフィットしてくれた。終始、号泣だった。人生に疎外感を感じて生きている人間は絶対に観ろ。1番のミソは少女だ、もし彼女がウザイだけのクソガキだったら映画として成り立たない。しかし彼女は壊れかけたキャラなのに、恐ろしいほどかわいい。いや、壊れかけだからこそ、果かなさを感じる。本当に守ってあげたくなる。ディズニーの人物設定は、あんがい十字架を背負ったような重いキャラが多いが、それがレベルの高いヒューマニズムを生んでいる。ラルフの心理描写も抜群だ。みんなから愛されるヒーローになるために飛び出したのに、しだいに1人の少女だけのヒーローであり続けることにこだわりを見せ始める。あの手作りのバッチだけでも私は号泣できた。愛してくれる存在に気が付いたとき、ラルフは悪役である自分を肯定できるようになる。たしかにそうだ、自分を肯定できるきっかけとは結局こういうことなのだ。もはや宮崎監督にファンタジーの世界を生み出す神通力がなくなった現在では、アナと雪の女王しかり、ディズニーのファンタジーこそが日本人の心を鷲掴みにするのは自然の理である。昔、ドラえもん映画で、畳をめくるとそこは別世界という映画があったが、ファンタジーとは、現実と夢のギャップが大きいほど魅力がある。ハリーポッターでいえばダーズリー一家(現実)と魔法学校(夢)。つまりラルフの世界(現実)を厳しく描くのは意図したものなので、あまり住民の冷たさを責めてもしかたない。現実とシュガーラッシュのギャップこそが、ファンタジーの魅力なのだ。それと最近のゲームは主人公がリアルになった。体から血も流れる。しかしどんなに時代が進歩してもアニメのトリアージ(優先順位)はリアルとは別な方向にある。本作品のように最新のCG技術を駆使し、レトロなキャラを描く意味はそこにある。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-11-09 00:15:10) |
8.《ネタバレ》 登場人物がゲーム・キャラクターと、完全に子供向けの設定で、期待はできないと思いつつ鑑賞した。が、予想に反して、後半から張られた伏線が次々と回収され、ぐんぐんと惹き込まれた。鑑賞後感も爽快で、秀作である。 悪役ラルフは物を破壊する役目に対する嫌悪感と、善役フェリックス達から仲間外れにされている疎外感にと悩み、自分を失う。そして心機一転、ヒーローのメダルの獲得を目指す。メダルは何とか獲得できたが、紛失してしまう。それを拾った少女ヴァネロペは、カーレースに出て優勝するという夢があり、メダルをコインの代替えにして出場権を得る。優勝すればメダルが貰えるので、二人は一致団結して優勝を勝ち取ろうとする。この二人の友情を描くのが物語の本流だ。これを阻む者としてキャンディ大王がいる。大王によればヴァネロペは欠陥品で、彼女がレースに出ればゲーム機が壊れていると見なされ、廃棄処分になってしまい、そうなればヴァネロペは生き残れない。だがそれは表向きの説明で、裏には驚異の姦計が隠されていた。本当の理由は、実は大王の正体はゲームを乗っ取ったよそ者で、全員の過去を変えていたのだ。ゲームの本来の主人公はヴァネロぺだった。ここから物語は俄然沸騰してくる。もう一つ物語の面白さに貢献しているのは、真の脅威、サイ・バグの存在だ。これが増殖すると本当にゲーム機が壊れてしまう。この設定によって真剣味が増し、感情移入する。。たかがゲームじゃないかと高を括っていられなくなるのだ。 フェリックス達もラルフが居なくなったことで、ゲームが成立しなくなり、ラルフの存在意義の大きさに始めて気づく。ラルフを探しに行ったフェリックスの活躍とラルフとの友情も見逃せない。その上、サイ・バグを生涯の仇として狙う、悲劇のカルホーン女軍曹を登場させ、観客を釘づけにする。加えてフェリックスとカルホーンの恋愛要素も加わるのだから鉄壁だ。全く無駄がない。主要人物四人が縦糸と横糸のように濃密に絡み合い、多彩な物語を紡ぎ出し、脇キャラも存在意義を失わない。アニメのお手本のような脚本で、感心しきりである。難を言えば、キャンディ大王に最後まで改悛の情が見られないこと。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-02-02 20:53:28) (良:1票) |
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7.《ネタバレ》 めちゃくちゃ良かった。それぞれがまた自分のゲームに戻るところがいい。 |
6.●一見子供向け、しかしむしろ大人に問題提起する構造はトイ・ストーリーと同じですね。絶妙な落としどころも。●デカブツとチビキャラのコンビは凄く収まりがいいです。ヴァネロペ可愛すぎる。●どこまで進化するのか?という画面の滑らかさ・美しさ。それでいて重要な部分はちゃんと分かり易くなっていることに感心します。ピクサーにハズレなしの認識を強くしました。●他の方が仰るようにザンギが悪役に入っているのは違和感大です。制作者はスト2をやったことがないのか、ロシア人に特別な思いがあるのか。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 9点(2013-10-02 16:50:15) |
5.《ネタバレ》 そこまで期待してなかったけど、すごーーく面白かった!!のに、上映期間と館数が少なかったような・・?宣伝だけ見ていたらかなり子供向けなのかなと思ってたけど、幅広い世代で安心して見られる映画だったと思います。最後のオチ自体にはそんなにびっくりはしなかったけど、敵というか、あいつがあれとは・・。ちなみに映画観終わって暫くは、「ターボする」が一緒に観た友達との間で流行りました(笑)。 【ネフェルタリ】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-06-06 16:05:11) |
4.《ネタバレ》 ゲームキャラクターが当たり前のように共存するゲームの世界の舞台裏!よく、こんな共演が実現したものだなー。元ゲーマーの僕としては、これだけでもワクワクしてしまう。 しかし、そこはディズニーさん。オリジナルキャラクターの愛くるしさも抜群。ピンチにマリオが遅れて助けに来たり、圧倒的なスピードでソニックがレースの賞をかっさらったりしないかヒヤヒヤしてしまうが、そんな反則は絶対しない。他社キャラクターは飽くまでもゲスト。 主人公の二人の関係性や設定が繊細で、しっかりとした伏線を元にハラハラ・ドキドキの ストーリーはノンストップで駆け抜けていく。ヒーローと悪役の共存だけでなく、最新のゲームとレトロゲームの共存の観点もなかなか新しくて面白い。レトロキャラがジャンプするとビヨーンと音が鳴ったりするのも憎い!他方、最近の解像度の高いビジュアルの女教官(?)はツンデレで悲しい過去を背負っていたりして、めっぽう強かったりするのも、あるある感。 ストーリーの組立や映像の見せ方が抜群なのは言うまでもないが、ラルフが時折みせる悲壮感はなかなか胸に来るものがある。悪役にスポットを当てただけあって、ヒーローものや凡人ものとは違った味わいが出ている。 ずっと見ていたい気持ちになる最高に素敵な映画! 童心に帰ってハラハラドキドキせよ! 【すべから】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-04-29 13:08:02) |
3.《ネタバレ》 ゲームが好きだった。12歳のころ。スーファミのソフトを買ってもらって家に帰るまでの車中。待ち切れず、丁寧に丁寧に箱を開けて、説明書をチラ見したりして気を紛らわした。もう気持ちは早く帰りたくてしょうがない。あのときの、そわそわした、はち切れそうな幸福感に勝る幸福感を、大人になった僕はいまだ知らない。おそらく同じような少年は日本中にいたはずだ。この映画はあの頃の僕たちのための映画だ。全編にわたってノスタルジーに基づいたゲーム愛があふれている。もちろんストーリーの軸となる、ラルフの仕事に対する想いの成長や、ヴァネロペというあまりに輝きに満ちたキャラクターの言動は、心をさわやかにしてくれるけれど、やはりこの映画の本質的な価値は、あの頃のゲームに対する言葉にできない想いを表現してくれていることだと思う。それは二度と手に入ることのない、あの頃にしかない価値で。あのときの僕たちは、ある意味リアル以上にリアルなものをゲームに感じていた。(8bitの単純な音楽は、どんなオーケストラより胸をうった)。映画が終わると、ゲーム愛がむき出しになったエンドロールがはじまる。見ていて、ストーリーと何の関係もなく、涙がとめどなくあふれてきた。なぜ泣いているのかわからなかった。12歳の頃の僕が泣いていた、と言ってもいいような気もする。 【コダマ】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-04-25 01:52:52) (良:3票) |
2.話の創りがうまいなぁ。ディズニーの最近はアニメはクオリティ高いの多い。実写は糞が多いけど。子供向けながら泣かせるつくりです。苦悩と葛藤がよくわかるしカタルシスもうまい具合に消化するしすげぇなぁ。ただしオマケアニメの紙ひこうきは糞。一見いい話ふうだがあんな仕事しない社員いらね。 【とま】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-04-20 23:21:09) |
1.《ネタバレ》 話の展開は「トイストーリー」とかなり近いものの、魅力的なキャラクターや世界観、小ネタの数々によって、既視感もなくなるほど華麗にデコレーションされた豪華な映画です。新旧様々なジャンルのゲームが登場するので、全く世界観の違うキャラがぶつかりあう、カルチャーギャップコメディとしても楽しめます。シチュエーション設定が素晴らしいので、作り手も、キャラクターが一人歩きする感覚を味わったんじゃないかな、と思いました。それくらいキャラが活き活きしてます。世界観としては、SFシューティングゲームの関わり方が好きです。「いつからゲームってこんなに暴力的になったの!」と主人公ラルフは半べそをかきますが、そんなゲームも肯定的に描いているのに好感が持てます。下手な作り手なら「レトロゲームは素晴らしいけど、最近のチカチカしたゲームはダメだ!」なんて風に描きそうなもんですから。むしろ、新しいゲームを排除しようとする側が悪役だったのは意外でした(けど主人公と合わせ鏡のような存在です)。破壊を尽くすサイバグたちもお菓子の世界と融合することで、ちょっとおめでたい感じになってるが憎めないです。もちろん女性指揮官も、かっこカワイイ! 【ゆうろう】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-04-06 22:49:47) |