1.《ネタバレ》 「この物語は真実である」という現実味を劇映画以上に感じさせようとするモキュメンタリーも、ハリウッドでは一般的になりつつあるように思う。「クローバーフィールド」や古くを挙げると「ブレアウィッチ~」などもあって、昨年度には「クロニクル」でモキュメンタリーが全米一位にもなっているのだから多分、ハリウッドでは珍しくなくなっているのかもしれない。その一方で本作が抜きん出て優れているのは、モキュメンタリーが多く用いる題材が「大嘘」に対し、本作が「現実味」のある題材を主題にしている点にあるように思う。たまたま撮ってしまった(モキュメンタリー)ものが現実味があることによって信憑性が増して、緊張感も膨れたのだと思う。上手く転がり過ぎな物語を中和もしているし、手法と主題は見事に合致している。考えているなーっと心底感銘を受けた。