11.アメリカの駆逐艦vsドイツのUボートの息詰まる攻防を描いた、潜水艦モノの秀作です。
ロバート・ミッチャムとクルト・ユルゲンス。タイプは全く異なりますが、両軍の艦長を演じる2人のカッコよさ!
戦争をする敵に対する憎しみを前面に押し出すのではなく、
次第に敵の指揮官をリスペクトしあうに至る2人のプライドをかけた次の一手の読み合いにじっくり時間が使われる。
2人共に戦争で大切な家族をなくしていることが前半に語られます。
Uボート指揮官の「この戦争に勝っても名誉は無い。無益な戦いだ。」という序盤の台詞も印象的ですが、
双方の指揮官の戦争に対する微妙な心理が垣間見えてくる。
そういった思いが互いのプライドをかけた戦いが終わった終盤の行動や、ラストの2人の短い会話にもつながっていく。
潜水艦モノとしての醍醐味も十分にして、2人の指揮官の男対男のドラマとしても見応え十分で、
演じる2人の名優の素晴らしさと共に脚本の素晴らしさが十分に感じられる作品です。