わたしは、ダニエル・ブレイクのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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わたしは、ダニエル・ブレイク

[ワタシハダニエルブレイク]
I, Daniel Blake
2016年ベルギー上映時間:100分
平均点:6.80 / 10(Review 25人) (点数分布表示)
公開開始日(2017-03-18)
ドラマ
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タイトル情報更新(2024-08-14)【にじばぶ】さん
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監督ケン・ローチ
脚本ポール・ラヴァティ
音楽ジョージ・フェントン
撮影ロビー・ライアン
配給ロングライド
字幕翻訳石田泰子
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6.《ネタバレ》 ひどい話です、40年間真面目に働き、税金も納めてきた。しかし権利としての保証を受けようとしたらこれです。
支援金のための審査の質問をする医療なんちゃら、電話ですませるとかふざけるにもほどがあるんじゃないの?その電話の声もやけにイライラする声質で、私だったらブチ切れて電話を投げつけるかもしれない、でもダニエルは理不尽さを訴えながらも最後まで冷静に答えるのよ、なんて忍耐強く善良な人なのか。彼は通りすがりの困っている人のために大声で抗議をすることもできる人なのですよ。こんな人は滅多やたらいません。
手紙が先か電話が先か・・・なんなのよ、ネットで申請するのも係の人が代理でやれよ。
シングルマザーはロンドンに住んでたのにニューカッスルへ行けと言われたらしい、飛行機でも1時間かかる遠方へ行けとかなんなの?
とにかく前半は静かに着実に怒りがこみ上げてきます。
鉄の女・サッチャーの政策は今も継続しているということでしょうか?富裕層は得するということらしい。
中にはとんでもないヤツがいるのも事実で、役所の職員も大変なんだろうけど規則一辺倒でお役所仕事とはよく言ったもんです。
これは遠い外国の話ってだけじゃないですよね、この映画を観ながら自分の10年後20年後のことが非常に不安になったのでした。
壁にスプレーで書いた、エンピツで書いたダニエルの主張が、監督からの強いメッセージであり、どのシーンにも問題提起されているものがあり、まさに渾身の一作だと感銘を受けました。
envyさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-11-11 14:22:19)(良:1票)
5.現代の深く重いテーマを提示した映画。公務員との間のまどろっこしいやり取りはあるものの、全体的にドキュメンタリー以上に問いかけてくる。
真実や正しさがどうあるべきか、ちょっと考える。それでも、やはり最後の主張は心に響く。
simpleさん [地上波(字幕)] 9点(2020-09-20 17:15:28)
4.《ネタバレ》 ケン・ローチ円熟の技。社会派だけどいわゆる彼が「社会派」監督で終わらないのはちゃんと告発だけでなくドラマを撮っているから。英国の福祉制度をリアルに描いているし、役人も機械的な人もいれば人情を持った人もいることをちゃんと等しく描いている。声高に告発をしているだけでなくリアルさを徹底しているからより凄みを増す。そしてこの映画が素晴らしいのは、ダニエルとケイティ家族の交流をしっかりと描いているから。出会いから別れまでも全く自然だし、隣人の黒人青年とかの交流もリアルだし。悲惨な中で弱者同士が互いに助け合うやさしさ、心の温かさ。それと社会制度の冷酷さの対比がよりドラマ性と告発性を相互に際立ださせる構造になっている。今の日本人監督には力量的に正面切ってリアルとドラマを共存させたこういう映画は絶対撮れないと思う。人間が幼稚だから多分ファンタジーに逃げてしまうだろう。一番笑った好きな場面はダニエルが役所の壁にスプレーで落書きをしたのを誉めたおじさんの発言のところ。ああいう市井のイギリス人もマジでいそう。あと見ていて一つ思ったのは日本の行政は英国よりも優しいなということ。デジタル弱者をバッサリ切り捨てずに紙での申請をいまだに認めているからね。だからマイナンバーカードが普及しないのよね。
エリア加算さん [地上波(字幕)] 9点(2020-09-20 16:57:13)
3.《ネタバレ》 ケン・ローチが引退を撤回してまで撮りあげた、渾身の作品と思います。
かつて「ゆりかごから墓場まで」と言われた英国の福祉が機能不全となって久しいと聞いてましたが、もはや人間の尊厳をも削り取るシステムになってしまっているとは。
ダニエルが振り回される所定手続きの複雑怪奇なことったら、喜劇さながら。見ているこちらも電話が先なのか書類提出が先なのか、どっちなんだよ、と思います。60過ぎて受ける「履歴書の書き方講座」や形だけの求職活動といった茶番。40年も大工一筋だった男にウェブで手続きしろと言い放つ。煩雑な手続きに疲弊しているのは職員も同じで、彼らも余裕が無くて辛そう。ちょっとでも温情をかけて処理したら上司に「前例を作らないで」と叱責されます。この女性職員はダニエルに手続きをあきらめないよう励ましてくれてたんですけどね。ラストには葬儀に出席している姿も見えました。
ダニエル・ブレイクは本当に良い奴なのです。他者を労わる心を持ち合わせ、まっとうな権利を行使するために他人のために声を上げることのできる隣人なのですよ。
そして、こんな苦境にあってもキレの良いユーモアを忘れないのが英国人の偉いところで、私が傑作と思うのは「保留音のBGMをマシなものに変えろ」でした。
格差とか移民問題とか、山ほどの問題を抱える現状はかの国の政治家だって百も承知なのでしょうが、一市民として思うことはダニエルのような善良な市民がこんな目に遭う社会は嫌だ、この一点に尽きます。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-10-09 18:52:06)(良:2票)
2.《ネタバレ》 社会派の巨匠ケン・ローチが2度目のパルムドールを受賞した作品。
一度は映画界からの引退を表明した彼が、それを撤回してまでどうしても投げかけたかった問題提起。
心臓の病気で働けなくなってしまった主人公の男、ダニエル・ブレイクは40年間大工で食ってきた熟練の職人。
真面目に働き、真面目に税金を払ってきた。彼のような人を助けるべく存在する公的機関から見放されてようとしている。
もう1人、2人の幼い子どもを抱えるシングルマザーのケイティ。生活費のためにたどりついた仕事は・・・。
街の片隅で支え合い、励まし合って生きる彼らに寄り添うケン・ローチの視線は優しくも、その一方でどうしようもない現実の厳しさがある。
主人公の男の怒りの声のような役所の壁への落書きは、そのままケン・ローチの怒りの声のように思える。
そしてラストのケイティの弔辞は、引退を撤回して本作を撮ったケン・ローチのラストメッセージになるのか。
一貫してぶれることの無い労働者階級への思いと、80歳を過ぎて一度は引退を考えてもなお、
社会の理不尽に対し黙っていることはできない、そんな彼の衰えることの無い反骨精神をひしひしと感じます。
とらやさん [DVD(字幕)] 9点(2017-11-17 23:28:08)(良:1票)
1.まさにケン・ローチの映画という感じ。
引き込まれるし、緊張感は途切れないし、
登場人物は魅力的。
いい映画。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 9点(2017-10-10 01:26:13)
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【点数情報】

Review人数 25人
平均点数 6.80点
000.00%
114.00%
214.00%
314.00%
400.00%
514.00%
6520.00%
7520.00%
8520.00%
9624.00%
1000.00%

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