1.《ネタバレ》 アメリカでは劇場公開されなかった本作。そのようなスキャンダルはわきにおいて観てみました。この年齢でこんな映画を撮ってしまうなんてやっぱり凄い。あちこちにウディアレンの分身らしき人物が配置されているけど、いちばん驚いたのはギャツビーの母親でした。彼女のなかにウディアレンの本音が垣間見える気がした。ギャツビーのチェットベイカーの歌のピアノの弾き語りなどジャズ好きにはたまらないシーンだと思う。すれ違いばかりの恋人同士が最後にハッピーエンドになるラヴストーリーと思いきや、馬車の中でコールポーターのナイト&デイの歌詞を口ずさむギャツビーに「シェイクスピアね」と答えるアシュレー、それを聞いてギャツビーが馬車から降りるどんでん返し。わたしはなぜかすごく泣いてしまって、いままでは「アパートの鍵かします」を自分のベストラヴストーリー映画と思ってきたけど、それに負けないくらい好きだと思った。このスキャンダルがなかったら10点をつけていたかもしれません。