5.《ネタバレ》 アンソニー・マンの傑作「最前線」のパワーアップ版とも言える作品。
「最前線」も素晴らしい映画だが、サミュエル・フラーのリアルタッチの戦場空間はより凄味がある。
地雷に「去勢用」なんてあるのか・・・初めて知ったわ。
特に海岸での銃撃戦から一転して“抱き合う”場面・・・コイツらさっきまで殺し合いしてたんだぜ?スゲエよ。
ギラ付く太陽、泥と砂にまみれた肌、黒い“勲章”の中からギラギラ輝く眼光・・・。
「ノルマンディー」における内蔵が丸見えになった遺体のリアルさは強烈だ。
第一次大戦の戦場から始まるストーリー、二つの大戦を股にかけた男の生き様。
リー・マーヴィンの激戦をくぐり抜けて来たという面構えがカッコイイ。
こんなにカッコイイリー・マーヴィンを見たのは初めてかも。
マシンガンでも必ず生きて帰って来る不屈の精神。
その下で戦う四人の部下たちも個性のある良い面構えだ。
どんな戦場でも必ず生き残る5人の戦士たち。生き残ると予言されていても、いつ死ぬか解らないというスリルを感じられる。
鬼軍曹が率いる「第1師団」は様々な戦場を駆け抜ける。
海、砂漠、市街、平原、森・・・幾多の戦場と散っていく仲間たち・・・それでも奴らは生き残る。
戦闘の中で垣間見える人間の狂気、潜伏者と犠牲者・・・取り敢えず熟女とババアに目覚めそうになるシーンもあった。
ババア結婚してくれ。
「停戦」に始まり「停戦」で終わるストーリー・・・狂気として片付けるには引っかかるシーンも幾つかあったけど、それでもこの映画の面白さは揺るがない。
傑作。