1.何を言われようとこの作品が自分のお気に入りのひとつ。
「一少女の自分探しの旅」として原作の小説を意識しているものの、大林監督の手によって単なる旅物語ではなく、ファンタスティックな夢物語として生まれ変わった「天国にいちばん近い島」。
なぜこれほどこの映画に惹かれるのかよく分からない…観終わったあとに優しい気持ちになれるからか、心が一番弱っていた時に見て癒された作品だからか…。
演技が下手とか、無駄なシーンが多いとかいった欠点を補って余りあるユートピアの世界。
台詞も登場人物もニューカレドニアの自然もみな素晴らしい。「天国にいちばん近い」場所はどこなのか。主人公の成長はどれほどのものだったのか。見るたびに違う発見ができるのも楽しい。