1.僕はこの映画を見るまではロッセリーニという監督の名前すら知らなかったので(今もあまり知らない事に変わりはないのですが・・・)、偉そうなことは言えないのですが、一本の映画としては、古い(しかも少々重苦しそうな)作品の割にはテンポが良くてスリリングであり、また「あれはどういう意味だったのだろうか」という、良い意味での消化不良感もあって個人的にはとても気に入っています。僕としては「戦争」を代表とする乱れた状況が、純粋さを多分に含んだ幼い人間の精神にどう作用するのかという事を描いているのではないかと思いました(この点から僕は『火垂るの墓』を連想しました)。