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遊びの時間は終らない

[アソビノジカンハオワラナイ]
1991年上映時間:111分
平均点:7.67 / 10(Review 33人) (点数分布表示)
アクションサスペンスコメディ刑事もの小説の映画化
新規登録(2003-07-06)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-02-12)【イニシャルK】さん
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監督萩庭貞明
キャスト本木雅弘(男優)平田道夫
石橋蓮司(男優)鳥飼圭介
原田大二郎(男優)深川巌
斎藤晴彦(男優)佐原
萩原流行(男優)柏崎
草薙幸二郎(男優)笠間毅
今井雅之(男優)中野
伊藤真美〔女優〕(女優)桑名ゆり子
岩本多代(女優)平田道子
赤塚真人(男優)田代
脚本斉藤ひろし
音楽高木完
撮影高瀬比呂志
製作日本テレビ
配給アルゴ・ピクチャーズ
その他目黒祐司(スチール)
あらすじ
今日はマスコミ各社も呼んで、地元の信用金庫を借り切って行う、筋書きのない実践的な防犯訓練。警察の威信をかけて、逃走役の中野巡査を取り押さえ、警官一同、拍手喝采。署長「いやぁ~、どうもどうも!」部下「署長!犯人役の平田巡査が人質を射殺して立て篭もりました!」署長「…え?」
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7.《ネタバレ》  タイトル通りの結末を迎えてくれるという、とても親切な映画。

 一応、劇中にて「遊びの時間が終った」瞬間も描いており(主人公の平田が捕まったら、どうなってしまうんだ?)って疑問に対する答えを、きちんと用意してる辺りも嬉しいですね。
 中途半端で、投げっ放しとも言える終わり方なんだけど、この「一度は逮捕エンドを迎えさせ、その後に再開している」という構成の御陰で、後味も悪くなかったです。

 人質を「レイプ」する代わりに腕立て伏せで体力を消耗するとか、原作小説で印象深い場面はキチンと映像化してくれてるし、原作には無い映画オリジナルの要素として、阪神ファンのおじさんを登場させてるのも上手い。
 そもそも原作の時点で「下っ端のヒラ巡査である主人公が、警察組織を翻弄する」「上流階級のエリートの鼻を明かす」という要素は含まれていた訳だけど「阪神を応援する時みたいに、犯人役を応援し始めるおじさん」って展開のお陰で、そういう「平田が庶民のヒーローになる」までの流れが、非常に分かり易くなっているんですよね。
 思えば原作が発表された1985年当時、阪神タイガースには平田勝男という守備の名手がおり、優勝に貢献していたりもする訳だから、映画版スタッフも、その辺を踏まえて「平田=阪神」という重ね合わせを行ったのかも知れません。
 
 そんな具合に「面白い原作小説を、更に面白く仕上げた映画」って形になっており、小説の映像化としては、ほぼ理想に近い出来栄え。
 あえて言うなら「原作ではエリートの深川が二枚目で、主人公の平田は二枚目じゃない」という設定なのに反し、映画版では本木雅弘が平田を演じてるのが、原作との最大の違いなんだけど……
 それも「平田がアイドル的な人気を得る」って展開に合っていたし、良い改変というか、良い配役だったと思います。

 深川が「実は防弾チョッキを着ていた」と主張すれば、平田は防犯ビデオの映像を持ち出し「頭を撃ってるので、防弾チョッキを着ていようと死んでる」と証明してみせる場面とか、文字媒体ではない、映像媒体ならではの面白さを描いてる点も良い。
 脱出の為に「金」をバラ撒く場面も「嘘を現実に変えてみせた」という不思議なカタルシスがあるし、視覚的に派手な見せ場にもなっているしで、良かったですね。
 「原作通りで面白い場面」「原作には無かったけど面白い場面」その両方を描く事に成功しているんだから、本当にお見事です。

 終盤、とうとう銀行から飛び出して逃亡する際に、相棒である中野が「……ここまでヤッちゃって、大丈夫かな?」と、ふと夢から醒めたような台詞を吐く件も、妙に好きなんですよね。
 このまま続けたら、遊びが遊びじゃなくなってしまうかも知れない。
 警察側が再び実弾を使用し、本物の犯人みたいに撃ち殺されるかも知れない。
 それでも遊びを止められず、最後まで突っ走ろうとする主人公達が恰好良くて、何だか眩しく見えてくるような、忘れ難い名場面でした。

 ……以下は、映画本編には関係無い余談というか、思い出話。
 実は、この映画を初めて観た頃の自分って「邦画は洋画よりつまらない」「日本には、本当に面白い映画なんて全然無い」っていう偏見を抱いていたんですよね。
 今は単純に映画を観た本数も増えて、面白い邦画も沢山あるのを知った訳だけど、当時の無知な自分は、本気でそう考えていたんです。
 そんなある日、颯爽と現れた「本当に面白い映画」がコレだったんだから、初見の際の衝撃は、それはもう凄いもんでした。

 そんな訳で、かつての自分のように「邦画は面白くない」って考えてる人がいたら、ついコレを薦めたくなっちゃうんですよね。
 今なら、他にも面白い邦画を色々知ってるし、中にはコレより面白いって思える品もチラホラあったりするんですが……
 やっぱり、そういう時は、この映画が一番頼もしく思えちゃいます。

 自分にとっての、ヒーローのような映画です。
ゆきさん [DVD(邦画)] 9点(2023-01-15 20:03:23)(良:3票)
6.《ネタバレ》 こんなに面白い映画、なぜこれまで知らなかったのか・・・。今ならともかく、この時代にこれほどの笑いのセンスに満ちた映画を作っていたなんてビックリ。特にカメラマンの「空気」は大爆笑でした。ただ、ラストの締め方は疑問でしたが・・・。本木雅弘って、どの映画を観ても存在感が薄い印象で、あまり好きではありませんでしたが、これは好演でしたね。人々が、マスコミや世間に振り回されるという社会風刺、この時代なら「映画の話」で済んでたでしょうが、今のネット社会は、まさにこれがリアルで起こりうるので、ちょっとコワいです。
ramoさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-09-24 00:19:07)(良:1票)
5.この映画がどうしてヒットしなかったのか、不思議でしょうがない。
原作の文学新人賞受賞作が短くて単行本として出版されなかったのも
影響しているのだろうか。
融通の利かない本木君がともかく面白かった。
ちなみフォーエバーさん [ビデオ(邦画)] 9点(2011-07-11 13:27:09)
4.本気の銀行強盗ごっこ。自分も参加したい。ずっとトイレを我慢していたのが、見ていて凄く気になった。
たきたてさん [DVD(邦画)] 9点(2011-07-07 13:25:59)(良:1票)
3.《ネタバレ》 これは見てて滑稽。個人的には「空気」のカメラさんが最高!
ただのんびり見ていればいいけど、実際の事件でもマスコミや野次馬の力は大きいんだろうな、と思うとちょっぴり怖い。
それと、「遊び」と「本気(マジ)」の区別がつかなくなると、こうなってしまうか・・・といったまた別な怖さも。
もちろん見ている間は笑えるところが満載でよかったです。ラスト、ああするしかなかったのかもしれないけど、もうちょっとひねって欲しかった。そこだけ減点。
θさん [DVD(邦画)] 9点(2006-12-20 16:19:34)
2.邦画は基本的に嫌いなのですが、これは数少ない例外のひとつです。融通のきかない真面目な警官が、防犯訓練で銀行強盗役を演じたことから起こる珍騒動。主演の本木雅弘の魅力が光るブラックユーモア満載の痛快コメディ。
がーぷさん [地上波(邦画)] 9点(2006-11-19 23:07:17)
1.《ネタバレ》 防犯訓練って大事だよね(笑)。平田巡査みたいに実直で真面目な人って、いくトコまでいくとトコトンいっちゃいます。ヒラの巡査だから平田。だけど任務に忠実で、忠実に銀行強盗犯を演じています。七瀬なつみの突撃インタビューも、平田巡査の実家の床屋さんも、レ○プされたあめくみちこも、お○らしするあの超人気漫才師の息子も、天才バカボンの漫画家の息子の報告の仕方も、モロ師岡のキレっぷりも、萩原流行の警察本部長に対するツッコミも、警察本部長の殉職も、みーんなみーんな最高っ!本物の信用金庫の建物を使って、露店まで出ていたのには、もう笑いすぎて悶絶してしまいました!邦画も結構やるじゃん!ただただ石橋蓮司が不憫でなりません(笑)。
どんぶり侍・剣道5級さん [DVD(吹替)] 9点(2005-06-29 12:37:13)
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【点数情報】

Review人数 33人
平均点数 7.67点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
426.06%
513.03%
6412.12%
7721.21%
8824.24%
9721.21%
10412.12%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review3人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人
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