1.粋な泥棒映画の傑作。私はこの作品、音楽が好きでウキウキとした軽快なメロディが太陽や海のイメージに合い、(泥棒が主役の映画はすべてそうですが)<盗む>という非道徳的、反社会的な行為が道徳的、社会的に見えてくるのが楽しい~。レスリング見物の喧騒から一転、トプカピ博物館の静寂へと転調することで生まれる緊迫感、盗みのシークェンスでは目まぐるしい隙のないモンタージュでその緊迫感を持続させます。ピーター・ユスティノフのオロオロとした助演ぶりや、レスリングの男性肉体美や、トプカピ博物館の屋根から眺めるイスタンブールの町並みなどその他の見どころも豊かです。さて彼らの怪盗が成功するかどうかの解答は・・・見てのお楽しみであります。