1.《ネタバレ》 『まったりとしたロードムービー』を、何故か勝手にイメージしていました。
実際はスリリングかつサスペンスフルなストーリー。予想をはるかに超える面白さ。目立った粗もほとんどありません。
子供が主役とは思えないくらい危険な展開に、ハラハラしっぱなしです。まさか飛行機が飛び立つとは夢にも思いません。
一人二役をやったアーロン・テイラー・ジョンソン君。初めて拝見しますが、とても魅力のある子役です。
父親、パイロットの女性も大変良いです。更には、学校の先生、お金を貸してくれた画商、見逃してくれた警備員など、脇役の人たちも皆良い人。そして誰も彼もが演技が上手です。
その一方で、院長を中心とした悪党3人組がとことん危険で悪い奴っていうのも、善悪の区別がはっきりついてわかりやすいですね。
大衆向けのエンターテイメントであれば、これくらいがわかりやすいっす。
児童福祉課の女性職員の元に届いた、施設行方不明者の写真。そこにあったトーマスの写真。しかし記された名前は『トム』。この辺りの盛り上げ方が、本当にうまいですよねー。背筋がぞくぞくします。
まあ唯一注文をつけるとしたら、『トム』と『トーマス』に周囲の人間が気付くのが本当にラストになってからなので、周囲の人間のリアクションを楽しむ機会がほとんど無いということ。
それに、二人がアクセの片割れを証拠にすることにこだわっていましたが、あれだけクリソツだったら証拠はいらんでしょ。
でもでもでも、そんな細かいことが気にならないくらい、こいつは面白い映画ですよー。
絶対オススメですね。