4.《ネタバレ》 これ、面白いですね!現在みたいに派手なカー・アクションやくどいくらいの銃撃戦が無くても脚本の力でぐいぐい引っ張る。70年代に多く見るシナリオライティング力を今の制作陣もちょっと見習ってほしいもんです。主人公はもっさりでも、実にすっきり爽快なクライム・ムービーです。
チャーリー、なんて頭の切れる奴なんだ。使うつもりのさらさら無かったパスポート、大金を持っているとの‶匂わせ”、花束の使い方。動きは見えるけど会話や細かいニュアンスまでは伝わらない500ヤードという絶妙な距離。
後から思い返すと行間に込められた「意味」にうわあ、となります。わりと非情な展開も70年映画の特徴といいますか、あっさりと殺されてしまうんですよね。W・マッソー扮する主人公も生き残った仲間を切るのがとても早い。歯医者のカルテすり替えの場面は、まだまだ計画の序盤ですもんね。この辺の冷酷さ、ドライさは今観るととても新鮮に感じます。
あとコンテナハウスの隣人であるちょっと妄想気味の婆ちゃん、脇ながらいい仕事しますね笑。