15.《ネタバレ》 この映画を観るたびに、大好きだったのに別れてしまった彼女のことを思い出す。
私はジャック・キャンベルと同じように、自分のしたいことを選んで彼女を省みなかった。
もしも、あのまま彼女と過ごせていたら・・・夢でもいいから知りたい・・・でも叶うわけもなく。
そこでこの映画だ。私にとっては涙が止まらないラストシーン。
ジャックとケイトは13年ぶりの再会であったが、私は彼女と別れてから1年ぶりに電話した
ことがある。彼女はすでに男を作っていた。・・・まぁ現実なんてのはそんなもんであるが、
この映画のケイトは仕事に打ち込んで、結婚もせずに13年を過ごしていた。
もうそれだけで私の目からはなにやらドバドバ流れ出すわけですよ。
天使がくれたわずかな時間の中で、ジャックはケイトに2度目の恋をする。
こちらを見つめるティア・レオーニの眼差しは、彼を優しく包み込む。忘れてしまって
いたものがそこにある。なぜ忘れてしまうんだろうね・・・人間の機能は時に悲しい。
レオーニの目の演技に私は胸が締め付けられっぱなしだった。
ところで邦題をつけた人はたぶん「素晴らしき哉、人生!」を意識してつけたんでしょうね。
あの謎の黒人が何者だったにせよ、ジャック・キャンベルにとってはあの時間を
くれた彼は天使なのです。映画の内容もキャプラみたいに甘いしね。
ほんと、甘い夢をくれてありがとう、と言いたい。