1.《ネタバレ》 ≪別のキム・ギドク作品に入っていた予告編を目にし、これは見たいと即決≫
ただ、緊張感の走る北側事情一辺倒のシリアスドラマと想定し身構えていたのですが、それが良い意味で裏切られた気がいたします。北と南、製作国はもちろん北であるわけなく、南側の韓国なんですが、しかしこれ、情報サイトによっては 製作国=南朝鮮という表記を複数のサイトで目にしました。だからなにという話ではありますが、これ、北朝鮮側の目線でありながら、演じているのはスタッフ・キャスト共に全て韓国人。しかし、この韓国製作作品が良かれと思えたところは自国南側のほうの家族設定を崩壊寸前のダメ家族とし、そんな家庭を自国の代表として北側の家族と対比させていること そこを凄く評価したい。まさかプライド(だけは) 高い韓国がピエロを演じたようとは すごく意外に感じられたのでありました。だがしかし、この作品の主となる部分はやはり北側の偽家族によるスパイ情勢と人間が人間として普通には生きていれない現状の憐れさを世界発信して晒している部分なのであって 人間として生きてゆくって一体なんなのか 御国の為にって一体なんなのか 揃わない家族の姿って一体なんなのか そもそも北朝鮮国家って一体なんなのか だとかいろいろ考えさせられます 少しコメディな部分が過剰過ぎて邪魔をいたしましたけど レッドファミリー 憐れな世界を見せつけられて良い映画なんてことはサラサラ言えないが、北朝鮮の滅な部分に韓国なりのエンターテイメントを交えて観る者を惹き付けた出来の良い作品であるとは言いたい 自分的には高評価。