2.村の期待のエリートが出世の道を突然絶たれて、次第に故郷の中で居場所を失い、狂気を膨らませていく。その雰囲気がよく感じられます。個人的に印象的だったのは、終盤の連続虐殺より、その直前の、主人公が真夜中に目覚めてから、下着を着替え、重装備し(これがコマンドーばり!)、あんなに自分を可愛がってくれた祖母を最初に殺し、「おばやん、俺を鬼にしてくれ」と訴え、泣きそうな顔で万歳三唱する一連のシーン。古尾谷さんは良い役者さんでした。亡くなられたのが惜しいです。 (追記)主人公が取り返しのつかないことをやってしまう物語には魅力があります。この映画の場合は、祖母を殺害するシーンがそれです。