1.《ネタバレ》 俺としてはチャップリンの短編の中では「犬の生活」や「偽牧師」辺りに匹敵する傑作の一つだと思う。
キーストンのドタバタ喜劇から、チャップリン特有の笑いに進化しつつあった転換点とも言える作品。
チャップリンが銀行に来ると、金庫を開けて取り出したのは何とバケツとモップ。船員の服装に着替えて銀行の掃除にあたる。船の舵みたいな金庫のハンドル。
それを意味ありげな無表情で黙々とやるんだから(キートンかおのれは)。
つうか金庫をロッカー代わりに使うなよ・・・安全だけどさ。この件だけでも大爆笑。
ビショビショのモップは鞭のように掃除夫仲間を襲う、ゴミの押し付け合い、殴り合い、プレス機?か何かで手を挟んでしまう、手紙が入らないから破って入れる(せめてハサミで切れよw)、つうか船員の格好をした意味は何なんだよ。
クライマックスで押し入った強盗と格闘・撃退してしまうチャップリン。この頃のチャップリンは戦闘能力が高い。
金庫に閉じ込めてしまう、エドナに言い寄っていた男は逃げ腰でだらしない、チャップリンに惚れ直すエドナ。この作品のエドナはいつもよりちょっと勝手な印象。
確かにいつものエドナに比べると可愛げがないけど、それでもこのエドナがブスだとほざく奴はテメエの見る眼の無い眼球をほじくり出した方が速い。
まあ、あの“オチ”の後にエドナを見るとちょっと殴りたくもなるけどさ・・・w