8.《ネタバレ》 好きな映画。まるで夢を見ているよう。迷い込みそうになる映画。
僕が夢を見ているときって、自分が自分じゃなかったり、
過去や未来がゴッチャになっている。
この作品はその感覚に近いかもしれません。
なんか暗闇の黒が美しくて深い。家の中が真っ暗で、構造が歪んでいるように感じた。
家の中って狭いと思うけど、この家はメチャクチャ広くて、暗闇に紛れ込んだら、もうそこから迷い込んで出て来られなそう。
それに夜の「闇」も深い。
(基本的にこの監督は夜の「闇」をとても深く描くことに長けている)
夜のモーテルの雰囲気って独特のものがあると思う。
白塗りのおじさんがすごい存在感。
あと、本気でキレまくっているオッチャンもカッコイイ!
このオッチャン、メチャクチャにキレまくってボコボコにしているのに、正論を述べているのがとても面白い。
そのオッチャンの、「買えよ!」っていう強烈な蹴りには思わず笑った。
あの、ボコボコにするシーンは最高に美しい。
変なアクション映画よりも全然アクション要素が高い。
あと、オッチャンがキレてアクセルを踏み込むシーンは、一瞬だけ「カーアクション映画」としても素晴らしい。(この作品は色々な要素が含まれているので、ジャンル分けが難しいかもしれません)
いろいろな音楽が使われていて面白かった。
「マンソン」も良かったが、やはり個人的には「ラムシュタイン」の重い音と低音ヴォーカルの曲が、暴力シーンと相まって一番気に入った。
あの低音ヴォーカルはゴシックだなぁ。この映画ととてもあっていると思う。
この作品は普通じゃないから素晴らしいと思う。
タイトルもカッコいい。