2.《ネタバレ》 ベン・ヘクト&チャールズ・マッカーシーの戯曲を映画化した作品では、最もアメリカで評価が高く成功した作品。
ルイス・マイルストンの「犯罪都市」、
ビリー・ワイルダーの「フロント・ページ」を含めると3回も映画化されている。その中で一番面白いと思ったのがこのホークス版。
マイルストン版は古臭くて演出過剰な上に退屈だった。
ワイルダー版も「教授と美女」でホークスと組んだだけあって悪くないと思うけど、もう一度見たいというほど惹かれなかった。
俺はホークス版の飾り気の無い感じが一番しっくりきたし、何より腹筋がヤバくなったのはホークス版だけだ。
ホークスのコメディは「教授と美女」が一番好きだけど、“破壊力”という点じゃ「ヒズ・ガール・フライデー」が最強。
最初は字幕で見ていたけど、字幕の速さが足りない!そもそも、原語のスピードに字幕が追いつけるワケないじゃないか。
クエンティン・タランティーノの映画といい、この手の作品は原語だけで見るのに限る。遅い字幕なんぞクソ喰らえ!
「赤ちゃん教育」は虎のようなキャサリン・ヘップバーンに追い回される狂気地味た内容だったが、この作品のヒロインは「赤ちゃん教育」よりは正気を保っている。
それでも瓶の中で爆竹を破裂させるような内容だ。
物語は女性記者のヒルディと前の夫だったウォルターが中心となって起こる騒動を描く。
明日再婚してしまうロザリンド・ラッセル、ケーリー・グラントは未練がましく彼女と別れるのが寂しい。
ウォルターは彼女に残ってもらうべく負かさなきゃならな、ヒルディもまた想うところがあるけどウォルターを負かしてやりたい。
かくしてここに90分に渡る嵐のような特ダネ合戦が幕を開ける。
密室において激しく繰り拡げられる男と女の言葉による“殴り合い”。
初っ端からまくし立て、どんどん加速するマシンガン・トークの凄まじさ。10分?5分の間違いじゃない?
その後も一人が喋り終わらないうちにまた一人が喋りだしてカオスの坩堝。
銃で撃ち合うようなやり取り・・・そしたら本当に街中で銃撃戦をはじめやがった!ヒロインまでタックルを決めやがる。俺の腹筋を返してくれっ!!
ラストスパートは機関砲を撃ちまくるようなスピードと破壊力。
激闘の果てに“降伏”するシーンは可愛い。この可愛らしさはパートナーが女性じゃないと味わえない面白味だね。