悪魔のような女(1955)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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悪魔のような女(1955)

[アクマノヨウナオンナ]
Les Diaboliques
1955年上映時間:114分
平均点:7.90 / 10(Review 30人) (点数分布表示)
ホラーサスペンスモノクロ映画ミステリー小説の映画化
新規登録(2003-10-15)【かんたーた】さん
タイトル情報更新(2021-11-19)【イニシャルK】さん
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監督アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
キャストシモーヌ・シニョレ(女優)ニコル・ホーナー
ヴェラ・クルーゾー(女優)クリスティーナ・デラサール
ポール・ムーリス(男優)ミシェル・デラサール
シャルル・ヴァネル(男優)アルフレード・フィシェ(私立探偵)
ピエール・ラルケ(男優)ドレイン先生
ミシェル・セロー(男優)レイモン先生
ジョルジュ・プージュリー(男優)男子生徒
七尾伶子ニコル・ホーナー(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
島宇志夫ミシェル・デラサール(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
原作ボワロー&ナルスジャック
脚本アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
音楽ジョルジュ・ヴァン・パリス
撮影アルマン・ティラール
製作アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
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9.《ネタバレ》 有名な作品だけどほとんど題名だけしか知らず予備知識なしで観ましたが、これがなんと驚愕レベルの大傑作であることに気づかされました。 小規模なブルジョワ家庭の男児だけを預かる全寮制の私立学校(小学校か)。教師は四人しかいなくて女性教師は二人、そのうち一人(ヴェラ・クルーゾー)は実質学校のオーナーで、そのいけ好かない夫が校長だが彼は実業家タイプで教師ではない。もう一人の有能な女教師(シモーヌ・シニョレ)はなんと校長の愛人、つまり妻妾同居というわけです。生徒はともかく他の男性教師や使用人はその関係を知っているという、実に不思議な空間というか学校なんです。横暴極まりない校長は二人の女性を日常的に虐待していて、二人は共謀して校長殺害を計画して実行する。首尾よく彼を溺死させて水死を装うべく学校のプールに沈めますが、自然に発見されるはずの死体はプールの底から消えてしまった… 心臓病を患っていて終始弱気なヴェラ・クルーゾーと、颯爽とした金髪ボブカットで沈着冷静なシモーヌ・シニョレのキャラ造形の対比が見事です。この映画は死体が消えてしまった後半からの展開は、まさに息も尽かさぬという表現がドンピシャリなんです。「これはサスペンス映画のはずだ」と判っているはずなのに、クリーニング屋や集合写真の背景の窓に映る影の件などが続くと「まさかオカルトもの?」と劇中のヴェラ・クルーゾーと同様に観てるこっちまで疑心が湧いてきてしまいます。このストーリーテリングの特徴は、絶対にこれは伏線だと思うようなシークエンスを散りばめているのに、それがみな観客を惑わす地雷になっているところでしょう。こうなると、騙すテクニックに関してはヒッチコックをクルーゾーが凌駕していると考えざるを得ません。 ラストのどんでん返しの展開も、近頃の映画で観られるしつこい説明過多が無くて余韻が強烈です。それにしてもヴェラ・クルーゾーの死にざまは、実際に自分は見たことはないけど、心臓麻痺で死ぬ人はこんな感じなんだろうな、というリアルさでした。そしてラストシーンの子供の言葉、これはホントにゾッとしますね。このテイストはやっぱヒッチコックには無いものなんだよなあ。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2023-04-19 22:44:53)
8.《ネタバレ》 「恐怖の報酬」「情婦マノン」と傑作が多いクルーゾーだが、中でも強烈な“どんでん返し”を味わえるのが今作「悪魔のような女」。俺はこの作品が一番好き。

澱んだ水面が拡がるプールの不気味さ。

男を男の愛人とその妻が共謀して殺してしまうのだから恐ろしい。
「恐怖の報酬」が一種ホモセクシャルな部分があるとすれば、本作はレズビアンの匂いがしてくる。どちらも願い下げだ。
しかし「恐怖の報酬」は野郎共の競争と友情という物語で、ホモの匂いなんて微塵も感じなかった。淀川長治さんに言わせれば「太陽がいっぱい」もホモ的な何かがあるらしい。
俺は願い下げだ。

一方、「悪魔のような女」は男の暴力で妻は心が離れ、皮肉にも男の愛人と心が通う。
本来憎み合う筈の女二人がだ。

さて、そんなウフフン状態の二人だが待ち受ける結末が何とも・・・ネタバレと書いたが、ネタバレするのが嫌になる、忘れてしまいたくなるような怖すぎるラスト。

ヒッチコックはクルーゾーのこの作品に嫉妬したらしく、ホラー映画「シェラ・デ・コブレの幽霊」を手掛けたジョセフ・ステファノの協力を得て「サイコ」を撮ったらしい。

ヒッチコックの一瞬背筋が寒くなる巧みさ、そしてクルーゾーのねっとりとした恐怖を徐々に肌に塗られていくような戦慄。
見比べて見るのも面白い。

シャロン・ストーンには悪いが、ジェレマイア・チェチェックの「悪魔のような女」もポール・バーホーベンの「氷の微笑」も、クルーゾー映画の怖い女性たちを知ってしまうと霞んで見えてしまう。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-05-14 17:23:27)(良:1票)
7.心霊写真を動画にしたように、この映画はよく出来ています。
白い男さん [地上波(吹替)] 9点(2008-12-19 23:52:44)
6.《ネタバレ》 非常に秀逸なサスペンス。
モノクロのよさが存分に出ている。

前半、淡々と殺人計画が進んでいく。
殺人の決心がなかなかつかないクリスティーナに完全に感情移入させてしまい、筋が読めなくなっている。
箱の紐が切れるところとか、危ない、と心の中で叫んでしまった。
ここだけでも十分面白い。

そして後半、プールの水を抜いたところから一気に加速。
次々と不可解な事態が発生し、半ばパニック。ミステリアス度は急上昇。

ラストなんて、並みのホラー映画ではかなわない怖さ。
陰影や音の使い方がうまい。
最後の死体は予想はしていたが、やはり驚く。

しかし、探偵がけりをつけて一件落着のところで、生徒の最後の一言が謎を呼ぶ。
せっかく完成したジグソーパズルが崩れて、嫌な余韻を残してエンド。

最近のサスペンスなんかよりもずっと優秀。
個人的には「恐怖の報酬」よりも上かも。
θさん [DVD(字幕)] 9点(2008-03-31 22:42:00)
5.よく出来たサスペンス。初見時は二転三転するストーリーにドキドキしながら見ました。でも、一度見たあとも、何度見ても良く出来てるなー、と感心し、飽きません。ただ、私はあのダンナに全く魅力を感じないので、何でそこまでして・・・、とシモール・シニョレに共感出来ないのです。あまりの閉鎖的空間でまともな恋愛対象の男がいないから彼女の審美眼が狂ってしまったか・・・、などと邪推してしまう。この辺り、もう少しイイ男でワルそうな役者を使ってくれていれば、文句なしに満点なんだけれど。
すねこすりさん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-08-01 15:54:50)
4.クルーゾー監督、この監督もヒッチコックと並ぶ映画史に名を残すサスペンス映画の巨匠でこれまた「恐怖の報酬」と並んで傑作の1本!この映画のどんでん返しの見事なこと!それも今時のどうしようもないぐらい駄目なアメリカ映画とは違って、とにかく見せ方、話の持っていき方からして何もかも本当に上手い!サスペンスでありつつもまるでホラー映画のような物凄い恐ろしさ、それもむやみに怒鳴ったり、騒いだりする訳でなくて、とにかく丁寧に描くことで最後まで眼が離せません。下手くそな監督が撮るような二流三流のホラーものやパニックものなんかよりも何倍も恐ろしいです。モノクロの映像から伝わってくる恐ろしさ、当然、モノクロだからこそこの恐ろしさが表現されたと思えるそんな見事な作品です。とにかくサスペンス映画とは何も大掛かりなセットやめまぐるしい映像ばかり使って撮るものではないということをこの監督はよく知っているし、どうしてこういう良い見本があるのに今の監督の多くはSFXの力ばかりに頼って、CGだらけのコケ脅しの作品を撮るのか?この映画を観て勉強して欲しいと思う。最後にもう一つだけ!この監督の女優の選び方もヒッチコックと並んでお見事です。全くタイプの違う二人の女優を作品に使ったことで、より一層、この映画を興味深い物語にしている。名監督と言われる理由が解る。サスペンス好きは勿論、映画ファンなら一度は観て欲しい傑作です。
青観さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-01-09 11:31:07)
3.《ネタバレ》 前半で殺人の過程を提示し、プールの水を抜くところから一気にミステリー度が加速。ニコルが学校を去ってからはサスペンス度が怒涛のうねり。そしてホラーでさらりと締めくくる。うーん、見所たっぷりでございます。サスペンスは、不安にかられるクリスティーナの陰影、光をぼんやりあてたり、上半身だけあてたり、窓際から漏れる光をあてたり、とこのあたりの演出はしびれます。前半にも、車が通り過ぎる水たまりのショット、小石を投げ波紋が広がるプールの水面のショットをさりげなく射し込み、「水」がキーであることを表現。前日の魚料理が出てくることや、おまけにバスタブ2階の住人が聞いていたラジオのクイズ番組の問題が、「モザンビーク海峡をはさむ地は?」とこれまた水に関わる懲りようで、それらを発見する楽しみも与えてくれております。そんでもってラストのラスト、学校閉鎖の日にまで壁際に向かって立たされる少年モネの背中・・・こんなのアンリ!?
彦馬さん 9点(2004-09-05 00:46:55)(良:1票)
2.《ネタバレ》 傑作「恐怖の報酬」には惜しくも及ばないものの、こちらも素晴らしい。何と言ってもラストの衝撃のどんでん返し!!一見ミステリかと思わせておいてホラーという展開は或る意味反則に近いのだが、アラン・パーカーの「エンゼル・ハート」なんかと違って、クルーゾーは直接ビジュアルで見せるような愚を犯さず、少年のさりげない台詞で絶妙に暗示するだけなので観る者の感性に遥かに訴えて実に秀抜。ジョルジュ・ヴァン・パリスの音楽が幕切れの不気味さを一層増幅させて見事!このミステリとホラーの絶妙なブレンドの味わいはディクスン・カーの傑作「火刑法廷」にも通じるものがあるナァ…。出演者では矢張りヴェラ・クルーゾーがMVP。名優シャルル・ヴァネルの使いドコロを誤った感が拭えないので悪いけど1点マイナス。リメイク版?論外!
へちょちょさん 9点(2003-10-16 15:00:23)(良:1票)
1.近年シャロン・ストーン主演でリメイクされましたが、このオリジナルはあんな作品とは比べ物にならないほど素晴らしいです。原作はピエール・ボワローとトーマス・ナルスジャックのミステリー小説で、あのヒッチコックまでもがこの本の映画化権を欲しがっていたというのは有名な話です。監督は「恐怖の報酬」のアンリ・ジョルジュ・クルーゾー。一応ジャンルはサスペンスですが内容はホラー並みに怖く、ラストのどんでん返しには背筋が凍りつきました。「サイコ」と並ぶスリラー映画の最高峰なので、観ていない方は是非ともレンタルして観てみて下さい。
かんたーたさん 9点(2003-10-15 13:16:41)
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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 7.90点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
513.33%
6413.33%
7310.00%
81240.00%
9930.00%
1013.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review2人
2 ストーリー評価 8.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 8.50点 Review2人
4 音楽評価 8.50点 Review2人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
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