2.《ネタバレ》 否、ケーリー・グラントのカッコ良さに惚れる逸品である。
ケーリー・グラントと言えばコメディやヒッチコック作品で有名だが、若い頃はもっぱらコメディだ。
しかし、若い頃も落ち着きのある冷静でカッコイイ役もそつなくこなしてる。
冒頭のシーンが凄い。
特撮技術よりも、飛行機音と無線機から聞こえる音響だけでスリリングな着陸シーンを演出してしまう妙技。
ケーリーの演技も相まって、必見のシーンとなっている。
「コンドル」戦争を背景にした航空映画だが、一番の醍醐味は男たちの人間ドラマだ。
「ヘンリー4世」を引用するシーンの粋なやり取り、リチャード・バーセルメスのカッコ良さ、後半から出てくるコミカルなやり取り。
実に硬派で、ロマンティックで、楽しい映画だ。
スクリュー・ボール・コメディではドアや電話といったアイテムのやり取りが殺人的な笑いを産む。
毎回笑いすぎてしばらく腹痛になってしまうのが毎回の悩みだ。
ジーン・アーサーの変貌振りはギャグとしか言いようがない。
男たちの友情に押され気味のジーン・アーサーよりも、一瞬とはいえ元恋人として強烈な印象を残すリタ・ヘイワースの方が魅力的である。
とにかくオススメ!