1.《ネタバレ》 たまたま衛星放送テレビで観たのだったが、これはたしかに名作。久しぶりにぐっとくる映画を観た気がする。ピエトロ・ジェルミといえば、『鉄道員』があまりに有名で、これしか知らなかったけれども、ひょっとするとこちらのほうが良いかもしれん。それにしても、ピエトロ・ジェルミの刑事は渋くて、なんともカッコいい。観ていてわかった、あの黒澤の『天国と地獄』の仲代達矢扮する警部のモトネタが、これにちがいない。あの刑事ボースン石山健二郎も、刑事たちの自動車内のシーンも、モトネタがここにある。ひょっとすると、捜査に忙しくて愛人に見放されているところなど、『ダイハード』のモトネタでもあるかもしれん。