1.ボ、ボクは今からこの映画に9点をつけるゾ。いいんだ誰も止めないでくれ。10点じゃないところが良心との最後の妥協点だ。第一、子供の頃は臆面も無く「好きな映画ベスト3」に挙げてたんだから、大した進歩じゃあないか。登場人物はたったの6人。彼らに無人のブルドーザーが襲いかかる。圧倒的パワーで襲いかかってくる代わり、動きは極めて緩慢なので、一見、恐怖感としてはかなり微妙に思えるかもしれない。大体、作業員に襲いかかって何がしたいのか?何ゆえ最初の方は攻撃が小出しなのか(8時だョ全員集合のコントみたい)。中盤だって島内を意味無くウロウロするだけだったりするし。いやいや!この無意味な感じ、ブルドーザーが何考えてるのか皆目判らないところこそが、この映画のメチャ怖いところだったんだ。音楽や編集のデタラメさも、子供心になんだか不気味だった。ドラム缶こと人間が踏みつぶされるシーン、映像的にはブルドーザーがドラム缶潰してるだけ、それでも怖くて目を被ってしまった。さらにこの映画の魅力は、ブルドーザーが無人で動く理由には深入りせず、「いかにこれを倒すか」が徹底的に描かれるところ。工事現場なので、(映画的には)武器に事欠かないハズ、しかし敵もさるもの、狡猾に先回りし、彼らを恐怖のドン底に突き落とす。ブルドーザー対ショベルカーの死闘!だがしかし! うぉ~やっぱしイイ映画ってのは思い返すだけでも燃えてくるよね。昔はモノ凄い再放送回数を誇り、その度欠かさず観てたけど、最近はご無沙汰。そろそろ放送してチョーダイな。では最後に一つ、捨て台詞を。「別にクダラない映画が好きなんじゃあない。好きになった映画がたまたまクダラなかった、それだけのことさ。」