タクシードライバー(1976)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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タクシードライバー(1976)

[タクシードライバー]
Taxi Driver
1976年上映時間:114分
平均点:7.41 / 10(Review 441人) (点数分布表示)
公開開始日(1976-09-18)
ドラマサスペンス戦争もの犯罪もの実話もの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-04-08)【イニシャルK】さん
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監督マーティン・スコセッシ
助監督ラルフ・S・シングルトン(第二助監督)
エイミー・ホールデン・ジョーンズ(監督助手)
キャストロバート・デ・ニーロ(男優)トラヴィス・ビークル
シビル・シェパード(女優)ベッツィ
ピーター・ボイル〔男優〕(男優)ウィザード
ハーヴェイ・カイテル(男優)ポン引きの“スポート”・マシュー
ジョディ・フォスター(女優)娼婦アイリス
アルバート・ブルックス(男優)トム
ヴィクター・アルゴ(男優)メリオ
ジョー・スピネル(男優)タクシー会社の受付
マーティン・スコセッシ(男優)タクシーの客
ダイアン・アボット(女優)ポルノ映画館の売店の女
ラルフ・S・シングルトン(男優)TVのインタビュアー
デビ・モーガン(女優)コロンバス・サークルの少女(ノンクレジット)
ハリソン・ヤング[男優](男優)(ノンクレジット)
宮内敦士トラヴィス・ビークル(日本語吹き替え版【ソフト】)
井上喜久子ベッツィ(日本語吹き替え版【ソフト】)
東地宏樹ポン引きの“スポート”・マシュー(日本語吹き替え版【ソフト】)
木下紗華娼婦アイリス(日本語吹き替え版【ソフト】)
村治学トム(日本語吹き替え版【ソフト】)
浦山迅ウィザード(日本語吹き替え版【ソフト】)
田原アルノ(日本語吹き替え版【ソフト】)
小島敏彦(日本語吹き替え版【ソフト】)
木村雅史(日本語吹き替え版【ソフト】)
辻親八(日本語吹き替え版【ソフト】)
星野貴紀(日本語吹き替え版【ソフト】)
魚建(日本語吹き替え版【ソフト】)
津嘉山正種トラヴィス・ビークル(日本語吹き替え版【TBS】)
田島令子ベッツィ(日本語吹き替え版【TBS】)
冨永みーな娼婦アイリス(日本語吹き替え版【TBS】)
野島昭生トム(日本語吹き替え版【TBS】)
銀河万丈(日本語吹き替え版【TBS】)
千葉繁(日本語吹き替え版【TBS】)
伊井篤史(日本語吹き替え版【TBS】)
寺島幹夫(日本語吹き替え版【TBS】)
久保晶(日本語吹き替え版【TBS】)
広瀬正志(日本語吹き替え版【TBS】)
幹本雄之(日本語吹き替え版【TBS】)
脚本ポール・シュレイダー
音楽バーナード・ハーマン
挿入曲ジャクソン・ブラウン"Late For The Sky"
撮影マイケル・チャップマン
フレッド・シュラー(カメラ・オペレーター)
製作マイケル・S・フィリップス
ジュリア・フィリップス
配給コロムビア・ピクチャーズ
特殊メイクディック・スミス
美術チャールズ・ローゼン〔美術〕(美術監督)
衣装ルース・モーリー
編集トム・ロルフ
ビリー・ウェバー(編集助手)
スティーヴン・スピルバーグ(編集監修)(ノンクレジット)
字幕翻訳野中重雄
日本語翻訳木原たけし(日本語吹き替え版【TBS】)
その他クリス・クリストファーソン(スペシャル・サンクス)
ジュリエット・テイラー(キャスティング)
あらすじ
青白く俯きながら犯罪都市NYを歩くTravis。 彼はこの町のタクシードライバー。 大都会の全てが彼と関わりを持たない。 彼は孤独のヒーローか?.....それとも。。。。。。。。。。。。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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63.《ネタバレ》 恐るべし、デ・ニーロ…(汗)この映画ではただのさえない地味な若者で、デ・ニーロという情報が無ければ「誰、コイツ?」ぐらいなルックスだ。しかし圧倒的な彼の演技にグイグイ引き込まれていく。あこがれの彼女をうまいことデートに誘えたのになぜかポルノを見せドン引きさせてフラれてしまう。大統領候補を暗殺すべく身体を鍛え、特殊な武器で武装する。その一方で幼い娼婦を救うために暗躍する…不条理なことばかりだ。これが「狂気」なのだろう。鋭い眼差しで張り詰めた表情から人懐っこい笑顔を見せるところにもそれを感じさせる。結果的にはデ・ニーロは死ぬこともなく復職し幼い娼婦は無事に家庭に戻り、まあめでたし風。フラれた彼女も近づいてくるのだが目をくれることもなく去っていく…やっぱ狂気だね。不味そうなシリアル食ってる姿とモヒカンが印象的。
イサオマンさん [地上波(吹替)] 9点(2020-03-14 10:34:42)(良:1票)
62.《ネタバレ》 なんでまだ見てなかったんやろってくらい好みの映画。
ニューシネマのくくりで紹介されてるから自暴自棄のデニーロが滅びのロマンに殉じると勝手に想像していたらさにあらず。
デニーロが英雄になることで社会道徳を揺るがせてしまったわけやね。
売春ブローカー殺して英雄になったデニーロが妙に達観しているのに対し選挙運動委員のねぇちゃんのなんとも卑屈に見えること。
なんてモヤモヤする映画なんや。
アメリカではモロに影響されてしまったやつがレーガン大統領を狙撃してしまったわけやけど、日本でもフォロワーがいないのが不思議なくらいその手の人に響く映画やと思う。
私は今は割と幸せやけど3,4年前に観てたらと思うと少しヒヤッとしたりなんかして。
CBパークビューさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-07-15 00:21:00)
61.《ネタバレ》 初めて観たのは約10年前で、たまたま映画館で特別上映をやると言うので観に行った。あれだけの惨殺劇を演じて英雄になるのがちょっと受け入れられず、首を傾げてしまったが、あの行動に至るまでのトラビスの心情は凄く理解できたし、素直にカッコイイと思った。世界観にぴったりの哀愁漂うBGM、唐突なモヒカン頭、緑色の眼鏡、テレビから流れるレイト・フォー・ザ・スカイ、砕け散る手、全てが衝撃だった。
ヴレアさん [映画館(字幕)] 9点(2014-06-10 19:21:34)
60.《ネタバレ》 冒頭から素晴らしく不安になる強烈なBGMが流れ、暗くジメジメとした街中を一台のタクシーが駆け抜ける。
主人公にも暗い影が差し込んでいる。
元陸軍出身だというトラヴィス。
この映画はヴェトナム戦争の直後だが、彼もヴェトナムから帰還した兵士の一人なのかも知れない。
戦争の時は散々祭り上げておいて、いざ帰ってくるなり辛い仕打ち。
何のために戦ったんだと打ちのめされる日々。
トラヴィスのように若く多感な人間ほど、そんな社会に心を蝕まれる。
オマケにタクシーに乗ってくる人間は平気でゲロを吐く、暴力を振るう酔いつぶればかり。
運び屋を掃き溜めにしているわけだ。
受け止める側に溜まった鬱憤は、やがて犯罪という“はけ口”にブチまけられる。
ナンパした彼女をいきなりポルノ映画館に連れ込もうとするトラヴィス。
価値観の違い以前にもう馬鹿だろコイツ・・・。
そんなんで軽蔑しない女の方が不思議である。
戦場で生きてきた男は、常に平和な時代には無力なもんだし、不器用にしか生きられない。
戦場の常識がここでは非常識へと変わる。(だけどトラヴィスは単にポルノ脳のアホ)
デ・ニーロは“カッコイイ”、トラヴィスは“イカれポンチのクソ野郎”だ。
そんな社会の“歪み”が再びトラヴィスに銃を握らせる。
「世の中間違ってる、俺が正しい!」と強く思い込み狂気の世界へと走り続ける主人公。
「俺に言ってんのか?」
イメージトレーニングという名の“見えない誰かと”戦い続ける。
銃社会のアメリカじゃあ、一度銃を持てば子供だって大人を殺せてしまう。
トラヴィスの正義は危ない正義。
「勝った者が正義なんだろ?」と言いたげだ。
そんな危い正義感がいきつく果て・・・つうか何であれだけ撃たれて生きてんのコイツ?
モヒカンヘアーにすると戦闘力が上がんのか?
「マッドマックス2」とか「北斗の拳」とかもあの髪型だからタフなんだろうか?
理由わからん。
個人的にはトラヴィスもくたばった方がスッキリしたんだが・・・「時計じかけのオレンジ」以来のモヤモヤが残る映画だった。
モヤモヤは残ったが、再見して前とは違う印象を持った。
出兵してた戦争でも死に損ね、殴り込んだ先でも死に損ね。でも他の奴はみーんな死んじまう。トラヴィスが彼女の乗車を拒んだのも、そんな“生き地獄”に彼女を巻き込んでしまうのではと不安に思っての事かも知れない。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-04 18:36:59)
59.見るたびに発見があり見るたびに好きになる映画







pillowsさん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-02 17:58:23)
58.この映画の主人公は2つ デニーロとN・Yの街。多面体都市の、それも洗練されてない、社会底辺な方の顔の。小さな映画館で観たんです。一番前の席しか空いてなくて、おかげでああー狂ってくデニーロが近いよー。余計に迫力増すなあ。 N・Yがけだるいなあ素敵 しかし首が痛いなあ といろいろなことを思い出してしまいます。
tottokoさん [映画館(字幕)] 9点(2011-08-31 00:48:55)
57.《ネタバレ》 すでに30年ほど昔のことだけど、初めて観たときはかなり衝撃的でした。明確な動機が存在しない犯罪心理を映像で解き明かした傑作という意見です。鬱屈した想いが行き場を失って行動に繋がる。大統領候補の暗殺もポン引き殺しも、主人公の中では同列に扱われて矛盾しない。彼は銃を使って「何かをしたかった」だけだ。その流れに不穏な空気は感じても、不自然な違和感を覚えない。社会通念的には狂気であるが、トラヴィスの行動は分かる気がする。それは、実際に一線を越えるかどうかは別にしても、自分の中にもトラヴィスがいるということだ。世間では時々、何を考えてそんなことを、という犯罪が起こる。あれもトラヴィスじゃなかろうか。それらしく報道される動機は真相の一面しか捉えていないと思える。トラヴィスが英雄扱いされているエンディングには、アメリカって怖い国だなと思いましたが、もはやよその国の話じゃないですね。
アンドレ・タカシさん [地上波(吹替)] 9点(2011-04-23 21:55:13)(良:3票)
56.いろいろ考えさせられます。この映画を見て感じたことを書くのは難しい。私の中では傑作ですね。
ラストの皮肉は後々考えてみると良かったのか悪かったのか可笑しくなりました。
さわきさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-12-26 19:00:05)
55.はっきり言って主人公は全然好きになれないし、物語の終わりは全然納得できない。この映画がアカデミー賞を一つも取れなかったのは納得だし、映像的にも派手さはない。
......だけど、不思議なことに、何年かすると見返したくなってしまう。都会の怪しげなギラギラした感じ。都会の孤独感。ひょっとして一歩間違えたら自分もこうなったかもと思わせる人物像。これらは今でも全然古くない。
この映画を大好きとは言えないけど、人には一度見ることを薦められる。ということは、やはり名作なんだと思う。
まかださん [DVD(字幕)] 9点(2010-04-30 17:03:38)
54.孤独の中で悶々と生活し、それ故に屈折した自意識ばかりが拡大している主人公トラヴィス。周囲の人々をクズ同然と見下し、自分は同類ではないということをどうにか世の中に示そうと企んでいる。

共感出来ない人は最初から最後まで全く共感できないと思うが、自分の中に少しでもトラヴィス的孤独感が思い当たる人にとっては、この作品が描く狂気があまりにもリアルに感じられるはず。
「タクシー運転手」という設定も、孤独のメタファーとしてこれぞ、と言ったところ。

若きジョディ・フォスターは可愛いし、同じく若きハーヴェイ・カイテルも良いが、
見所は何と言ってもヤバすぎるデ・ニーロの演技。いかにも不健康そうな顔色、挙動不審で妙に目だけギラついている。
全体のドロドロした雰囲気といい、本作はまさしく「病める現代っ子の狂気」を見事に映し出していると思う。
おーるさん [DVD(字幕)] 9点(2010-03-29 14:00:12)(良:1票)
53.スコセッシの最高傑作。ロバートデニーロのキレ具合は半端じゃない。狂気が映像的美しさと相まってすごいことになってます。
Balrogさん [DVD(字幕)] 9点(2008-09-02 00:21:46)
52.《ネタバレ》 初見で何が衝撃だったかっていうと、デ・ニーロのモヒカン姿だった。中でも鏡に向かって銃を構えるシーンなんかは記憶に焼き付いている。この作品が持つパワーは、それこそデニーロの存在感なくして成立しなかったとも思えるが、当時の社会背景を嫌味なく映し出している。若きデニーロ演じるトラビスの抱える心の問題、焦燥感は彼が生きてきた時代、街そのもの。自分の殻を破ること、時代を変えようと思うこと、他人から興味を持ってもらう事、彼の望みは、変えなければならないという強い思いが一番嫌いな暴力行為だった。一挙手一投足にそこに至るまでの微妙な変遷がみてとれる、そんなメッセージの込められた作品だと思う。
シネマブルクさん [DVD(字幕)] 9点(2008-06-07 18:21:52)
51.デ・ニーロは決して格好良くはない。無様で惨めだ。おまけに人殺しの犯罪者。しかしこの映画は名作として認知されているし、ぼくもそう思う。こんなに心を震わせる作品は他にないからだ。
フライボーイさん [DVD(字幕)] 9点(2007-11-02 01:14:16)
50.《ネタバレ》 もう、これ以上のものはないってくらいに素晴らしい。
世界一カッコイイ映画だと思う。
トラヴィスが凄くいい。
彼の表情と血走った目が、不眠症そのもの。
それでか、まるで夢を見ているかのような感じもあると思う。
ゆっくり流れるような感じが心地よい。
水がバシャーってかかるのが綺麗。
ネオンがとてもカッコイイ。
いろいろな人々がいて、何だか面白い。
しかし変なエネルギーに満ちている。
アイリスが美しい。ジョディフォスターの少女時代の
美しさを残す貴重な場面だ。
選挙の仕事をしていた女性も美人だ。
今日見直して、初めて気がついた。
トラヴィスの筋トレ場面や、計画の準備段階がとても面白くて大好きだ。
鏡を前にして銃を構え台詞を決めるシーンは超名場面だと思う。
それからトラヴィスの孤独感が伝わってくるのも好きだ。
町をタクシー走らせる彼の疎外感の表現が素晴らしい。
人々と彼との距離感が絶妙だ。
それで、演技の自然な感じがいい。
リアルで迫力のある銃撃場面。物が破壊されたり、血の音がリアル。
弾が少しアイリスに当たっちゃっていると思うけど、そんなことはどうだっていい。
最後のバックミラーの彼女の瞳がとてもいい。
そしてトラヴィスの去り方が男として、すごく憧れる。
ロバートデニーロのファンになった作品。
こんな雰囲気を味わえる映画は自分の中ではないと思う。
こんな最高の体験は他の映画では出来ないです。
ゴシックヘッドさん [DVD(字幕)] 9点(2007-09-23 23:32:41)
49.ジャクソン・ブラウンのLate For The Skyがトラヴィスの物悲しい表情とすごく合ってて良い。 若いデニーロや若い若いジョディ・・・一見の価値あり。
二矢PUNKさん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-27 23:02:54)
48.《ネタバレ》 トラヴィスの無気力さはデ・ニーロ以外には不可能といっていいほど、彼の迫真の演技が光った。2人の女性を執拗に追いかける様子は正にストーカーの様だが、最後の最後に理解してもらえて丸く収まったのがこの映画の唯一の笑いどころのような気がする。それにしても、鏡の前で銃を構えるシーンはいつまでも印象に残る。
超甘味王さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-27 06:03:18)
47.《ネタバレ》 ○作品の持つ力にもの凄く惹きつけられた。エネルギッシュな主人公と言うわけでもないのに。○ゴミのような若者をよそ目にタクシーが走る中、流れるバーナード・ハーマンの神スコア。映像と音楽の対比が凄い。○何かと名シーンの多い映画である。何度の視聴にも耐えうる作品だと思う。
TOSHIさん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-21 08:38:24)
46.ロバート・デ・ニーロの若さにびっくりした。荒廃したNYの街を流すタクシーとバックに流れるJAZZから何か凄さを感じさせてくれた映画だ。過去のレビューで男には理解できる作品だという意見が多いのは分かる気がする。おそらく孤独感と正義感を端的に表しているからだろう。ある意味、結末に向かってイキ過ぎるところはモンモンとした気持ちからクライマックスに向かう射精感に通じるものがあるからだろう。売春少女を買うか?悪党から少女を助けるか?によっても立派な大人かどうかも計れる。現代社会の性犯罪を問うこともできる。ところでモヒカンは笑えた。
ジョンレモンさん [地上波(吹替)] 9点(2007-01-27 19:08:44)
45.《ネタバレ》 トラヴィスがスリーブガン(右腕にセットしている隠し銃)
の早抜きを練習しているシーンが最高!

『 You talk to me? 』

うーん、変態ですね。
kapoeraさん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-24 21:21:54)
44.《ネタバレ》 スコッセッシ監督の作品は良作が多いけれども、それほど自分にピタッとはまるようなものは少なかった。しかし、本作は彼の作品の中でも全く異なる印象を受けた。かなり自分にピタッとはまった。これほど丁寧に、繊細にかつ念入りに人間の孤独、心の闇を丁寧に描いた作品にはそうお目にかかれることはないだろう。一見するとテンポが悪いようにもみえるが、じわじわと一人の孤独の男が心の闇に支配されていくような感じも受けて、ぞくぞくする興奮を覚えた。トラヴィスは元々から狂っているわけではない。特殊な存在ではなく、どこにでもいるただの普通の寂しい男だ。寂しさを紛らわせるために、タクシードライバーを始め、働いているうちに道で見かけた女性に恋もしたりもする、やはり普通の男だ。ベッツィにとっても、彼のような不器用ながらも直球を投げてくるタイプの男は珍しかったのだろう。二人は少しはよい関係になるが、ありがちなコミュニケーション不足や、女性に対する接し方の経験不足から、あっさりとふられてしまう。振られた痛手が導く「自分が認められない、自分を受け入れてもらえない」気持ちと、さらに汚れた街、孤独な街がトラヴィスの心を一層、孤独にし、闇に染めていき、狂気へと駆り立てていく。しかし、どこかにまだ心の中に自分を必要としてくれる人がいるのではないかという希望は消えていない。それが忘れられない20ドル(アイリスの存在)である。トラヴィスの一方的な思い込みではあるが、やはり彼は完全な狂人ではなく、救いを求めている人間らしいところも垣間見れる。救いを求めたとしても、心の闇に支配された男はそう簡単に変われるものではない。狂気は実現へと進んでいく。狙撃する対象は、別に誰でもよかった。大統領候補でも、ギャングでも。この世界と、自分の環境が少しでも変わり、自分という存在が誰かに認められ、自分の孤独が少しでも癒されればよかった。しかし、大統領暗殺の犯罪者から一転して、トラヴィスはヒーローに祭り上げられた。アイリスの両親からも感謝され、新聞にも取り上げられた。自分の存在を誇示するように、新聞の切り抜きを自宅の壁に貼り付けるものの、彼は変わっただろうか。少しも自分の心の乾きは潤されることはなかった。ベッツィと復縁のチャンスがあっても、自ら孤独から逃れる機会を拒否している。やはり、孤独な男はいつまでも孤独でしかないのだろうか。
六本木ソルジャーさん [DVD(字幕)] 9点(2006-07-29 02:18:13)(良:3票)
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【点数情報】

Review人数 441人
平均点数 7.41点
010.23%
110.23%
251.13%
3153.40%
4224.99%
5368.16%
65211.79%
77116.10%
89120.63%
96314.29%
108419.05%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.35点 Review20人
2 ストーリー評価 7.38点 Review34人
3 鑑賞後の後味 6.88点 Review34人
4 音楽評価 8.47点 Review40人
5 感泣評価 4.87点 Review16人
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【アカデミー賞 情報】

1976年 49回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演男優賞ロバート・デ・ニーロ候補(ノミネート) 
助演女優賞ジョディ・フォスター候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)バーナード・ハーマン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1976年 34回
主演男優賞(ドラマ部門)ロバート・デ・ニーロ候補(ノミネート) 
脚本賞ポール・シュレイダー候補(ノミネート) 

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