1.《ネタバレ》 とてもいい映画だと思います。マーロン・ブランドがいい味出してるんですよ~。ちょっとこうヤンチャ臭い感じと、育ちのいい雰囲気の掛合いがたまらないです。ナンシー梅木がこの作品でオスカーを受賞しましたけど、日本人の目からすると割と普通の演技で、それほど特筆するような感じではないですよね。夫役を務めたレッド・バトンズもオスカーを受賞しているから、これはたぶんキャラクターによるところが大きいんでしょう。二人で心中してしまうという劇的な役柄ですから。マツバヤシ歌劇団というのは、たぶん宝塚を模してるんだと思うけど、ハナオギさんの歌声は素晴らしく、スターらしいオーラが出ていてハマり役でした。歌劇団が歩く橋や庭園、日本家屋など、どれも情緒ある風景です。マーロン・ブランドが何回も頭ぶつけるシーンは笑えたし、夫婦岩のシーンは、観ているこっちもニンマリしちゃう。この二人、ことあるごとにチューしまくってて、「あんたらどんだけキスしとんねん!!」とツッコミ入れちゃうほど、そののろけっぷりがたまらない。終盤、言いよるロイドに対しずっと煮え切らないどっち付かずの態度をとるハナオギに「はぁぁぁああん!もぅ早くOKしてあげてえぇぇぇぇええ!!」と、ドキドキしながら叫んじゃいました(笑)。なんたって、タイトルが「サヨナラ」ですから、二人はやっぱりサヨナラして終わっちゃう切ないお話なのかと思ってたので、このハッピーエンドにはほっと胸を撫で下ろした次第です。そして国際結婚を拒もうとする風潮に「サヨナラ」を言い放ったラストの鮮やかさに思わず拍手。とっても楽しいラブストーリーでした。