アルジェの戦いのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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アルジェの戦い

[アルジェノタタカイ]
The Battle of Algiers
(La Battaglia Di Algeri)
1965年アルジェリア上映時間:122分
平均点:8.00 / 10(Review 19人) (点数分布表示)
公開開始日(1967-02-25)
ドラマ戦争ものモノクロ映画歴史もの
新規登録(2004-04-12)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2021-02-25)【Olias】さん
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監督ジッロ・ポンテコルヴォ
助監督ジュリアーノ・モンタルド(第2班監督)
脚本フランコ・ソリナス
ジッロ・ポンテコルヴォ
音楽エンニオ・モリコーネ
ジッロ・ポンテコルヴォ
配給松竹(松竹映配)
編集マリオ・モッラ
マリオ・セランドレイ
その他ブルーノ・ニコライ(指揮)
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5.アルジェリア独立を目指しテロ行為を繰り返す活動家たちと、手段を選ばずそれを押さえ込もうとするフランス当局との戦い。
物語の軸には、一人の青年が組織に入り、やがて幹部となって、ついにフランス軍に追い詰められる(冒頭シーン)までの姿、というのがあるのですが、映画の多くを占めるのは、凄まじい爆破テロ、市街地での銃撃戦、フランス当局による拷問。そして何よりも、アルジェリアの名も無き民衆の表情、視線、があります。
フランス側が手段を選ばない一方で、テロリスト側も平気で騙し討ちを行い、泥沼のような戦いが繰り広げられます。その綺麗事ではない闘争模様が、作品の迫力となって、見る者に迫ってきます。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-06-06 13:37:54)
4.《ネタバレ》 ジッロ・ポンテコルヴォによるドキュメンタリー・タッチの皮を被った戦争映画の傑作。
ロベルト・ロッセリーニ「戦火のかなた」といったネオ・レアリズモの流れを組むリアリティ、スリリングなやり取りの連続で飽きさせない。

密室で裸にされ、火傷のようなものを胸に負い、震える男を囲む軍人らしき男たち。隣に置かれているのは水桶だろうか。
恐怖で怯え、涙目になった男に軍服を着せ、弱々しく「叫び」ながら窓から出ようとする男を押し止め、扉の向こうへ連れ去っていく。抵抗する力を奪い尽くして。

お次は機銃を装備した軍隊がアパートに雪崩れ込み、壁の向こうで“耐え続ける”者たちに最後の警告を発する。抑圧され、抵抗し続けた者たちに与えられる最後の選択。
そこから物語は「なぜそうなったのか」を解き明かすために過去へと遡る。

刑務所、窓・穴という穴から目撃される“断頭台”による処刑。アルジェリアという場所で育ってきた習慣、宗教、支配者であるフランスとの文化の違い。

隠され増幅されていく復讐の念。街中に武器を隠し、ベールの下から手渡し、拳銃・マシンガンによって一人一人確実にブッ殺していく暗殺。
やがて負の連鎖は運び込まれる“起爆剤”によって文字通り爆発的にエスカレートしていく。哀しみは怒号となって群衆を津波の如く突き進める!

女たちが髪をとかし、切り落とし、染め上げ覚悟を決める“荷運び”。地毛を染める必要の無かった愛する者との結婚、染める必要のある憎むべき敵の抹殺。

ザル警備を挑発する様に多発する爆破テロ。同じような音楽が流されるのは「お互い同じ気持ちだった」と言いたいのか、それとも「どっちもどっちだ」と言いたいのか。
市街地で繰り広げられる銃撃戦、車上からの機銃掃射。無差別にされたら無差別に殺り返す憎悪のぶつけ合い。

老人だろうが子供だろうが容赦なく襲い掛かる“人種差別”という名の暴力。物売りをしていただけの子供でさえ、同じ人種というだけで「やり場のない怒り」を向ける捌け口にされる。仕事とはいえ身を挺して子供を庇い連れ去っていく警官たちの姿には思わず震えた。

井戸、壁の中はアルジェリア人にとっては命を繋ぐ安全地帯。フランス人には敵が何処に潜んでいるのかという恐怖。

後半は民衆と軍隊の激突が本格化していく。

整然と行進する軍隊の頼もしさ、恐ろしさ。
ヘリが飛び交い、武装した軍隊が建物の上まで睨みを利かす。機銃を突き付け、窓ガラスをブチ破り、シャッターを引きはがし、ドアを蹴破り押し入るガサ入れ。籠城野郎やアマどもは建物ごとダイナマイトで吹き飛ばす!

叫び続け“断念”することを選ぶ者もいれば、沈黙を貫く者もいる。同胞たちは、何も出来ない・してやれない悔しさ哀しさに黙って涙を流しながら耐えるしかなかった。

それが国の、自分たちのアイデンティティが刻まれた“旗”を掲げ、叫んで叫んで叫びまくりながら市街地を埋め尽くす瞬間!殺したきゃ殺せ!殺しきれるものならしてみろと言わんばかりに人々の行進は止まらない。

もうもうと白い煙がたちこめる路上。煙の向こうから咆哮を束にして旗を振り回しながら押し寄せる人、人、民衆の群!もはや彼等・彼女等のエネルギーは誰にも止められないのだ。
男たちの“沈黙”によって幕を開けた物語が、女たちの“叫び”とともに締めくくられる。いや、アルジェリアの人々にとっては新しい時代の“始まり”を告げる歓喜なのかも知れない。
すかあふえいすさん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2017-04-25 07:52:49)
3.《ネタバレ》 アルジェリア戦争が描かれた本作。

戦争や革命に勝利するのに必要なのは暴力ではなく民衆の行動。
テロが有効なのは最初のうちだけ。
本当に困難なのは戦いに勝利したあと。

FLN幹部ベン・ムヒディの言葉そのままの作品で、独立後3年のカスバを舞台に卑劣なやり口での殺戮の泥仕合や現地エキストラ8万人と言われる民衆蜂起模様の迫力が作り物とは思えない物凄さで始終圧倒されました。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2017-04-11 16:21:31)
2.植民地からの解放を体制、反体制の両面から描いているのが良い。
アルジェリアはまだ平和をつかめていない。
kagrikさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-02-14 14:02:46)
1.《ネタバレ》 妻投稿■第2次大戦後世界各国で植民地が独立しましたが、その中でももっとも大規模な独立戦争が起こったのが北アフリカアルジェリアです。(朝鮮半島やベトナムは冷戦の戦争です)。どれくらい凄いのかと言うと、植民地の戦闘が宗主国本土にまで波及して、宗主国の政府がつぶれてしまうくらい(しかも宗主国は国連常任理事国のフランス)凄かったんです。「植民地独立の責任を取って大統領が辞任します」というものではなく、政府そのものがつぶれてしまったんですよ(それがきっかけで第5共和国がフランスに出来ます)。日本ではアルジェリアと言えば某頭突きサッカー選手のルーツという認知度しかないですが、あそこの国は、今、アフリカではリビアと並ぶ長い平均寿命の国でありながら、北アフリカ有数の移民排出国であり、そしてタリバンが子犬くらいに思えるイスラム系山賊武装組織の民間人虐殺が問題になっている場所でもあります。■私は結構アルジェリアと言う国に興味があったのですが、週刊こどもニュースには絶対出てこないし、活字で理解するにも限界があるので、こういう映画に巡り合えた事は本当に幸運でした。■内容は詳しくは伏せておきますが、欧米列強の時代の「白人は有色人種より優秀である」という説の虚構を、もっとも「負」の形で証明した内容になっています。同じ知性とハートを持った人間を人間が無理やり支配する社会だとこーいうーことが起こるんだ…と言う事を、人道的にと言うよりは生物学的に表現しています(第2次大戦後の戦争映画の描き方としては大正解)。全ての人が見るべき映画とは言いませんが(フランス人には勧められない)、人間の生態を研究している宇宙人さんにはお勧めの一本です。
はち-ご=さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-10-10 22:14:17)
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【点数情報】

Review人数 19人
平均点数 8.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6315.79%
7526.32%
8315.79%
9526.32%
10315.79%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.25点 Review4人
2 ストーリー評価 8.00点 Review5人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review6人
4 音楽評価 8.00点 Review4人
5 感泣評価 6.00点 Review4人
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【アカデミー賞 情報】

1968年 41回
監督賞ジッロ・ポンテコルヴォ候補(ノミネート) 
脚本賞フランコ・ソリナス候補(ノミネート) 
脚本賞ジッロ・ポンテコルヴォ候補(ノミネート) 
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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