62.《ネタバレ》 「午前十時の映画祭FINAL」のリバイバル上映で、再び若い世代に衝撃を与えているらしくSNS界隈が賑わっていますね。
今更ですが、世界中の映画評論家、ミュージシャン、芸能人から絶賛されているミュージカル・コメディー映画です。
また、アクション面でもギネス級のカークラッシュが有名。
何より登場する有名ミュージシャンと楽曲の数々、パフォーマンスの素晴しさは《奇跡》のレベルです。
監督はジョン・ランディス。同時期の監督作品は
・ブルース・ブラザーズ (1980)
・狼男アメリカン (1981)
・大逆転 (1983)
この後、マイケル・ジャクソン “スリラー (‘83)”のMVに抜擢されるのも納得の流れです。
観た人も観てない人も、劇場で上映されるのは最後かも知れませんから、この機会に是非どうぞ!
上映劇場→ http://asa10.eiga.com/2019/theater/all/
この映画、テレビ放送の吹替えキャストも異色でした。
主役のブルース兄弟を担当したのが
・せんだみつお/小野ヤスシ(芸人)
・バブルガム・ブラザーズ(ミュージシャン)
・高木渉/青山穣(声優)※ブルーレイ
と三者三様。
個人的なオススメは、せんだ&小野バージョン。
元々、ブルース兄弟(ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド)は、SNL(サタデー・ナイト・ライブ)のコメディアン。
ブルース兄弟の何気ない会話だけで、常にクスクスさせられます。
その細かいクスクス笑いがジャブのように効いて、大ネタの超バカげたアクションと極上の歌とダンスが来る。
この奇跡のアンサンブルが THE BLUSE BROTHERSの魅力の核心です。
これを日本語に吹替える・・申し訳ないですが声優さんでも役不足。
バブルガムは、ある意味で貴重ですが 演技面では難がある。ジャブが効かない。
そこで、せんだみつお&小野ヤスシ。ベテランコメディアンのお二人、これが大正解。
何かにつけ〝適当な嘘と下手な言い訳〟をする兄ジェイク。その適当さを自然に日本語変換するせんだ節。
少ない言葉でジェイクを受け流す弟エルウッド。それを違和感無く再現する小野ヤスシ。しかもコンサートの前説の流暢さは本家さながら。
2人の息がピッタリで、脇の声優さん達もノリノリ。全編を通して楽しさのテンションが落ちません。
この吹替版は《ユニバーサル思い出の復刻版 ブルーレイ》に収録されています。
amazonページ→ http://u0u1.net/vKRK
テレビ吹替には当然カット部分があり、そこは字幕なので興ざめですが、ブルーレイがテレビに勝る点も。
ラスト近くで税務署の職員(カメオ出演のS.スピルバーグ)が「はい、受け取りをどうぞ。」と言って以降は、元々セリフが一切ありません。
税務署シーンから“監獄ロック”へ、そしてミュージシャン総出演のエンド・クレジットへ、テンションそのままになだれ込みます。
テレビ放映は、ジェームズ・ブラウンが歌う前でフェードアウト。何ともったいない!
おっと長く書きすぎた、 それも愛ゆえに。