《改行表示》35.《ネタバレ》 “Plein soleil”『炎天下』。いやもう『太陽がいっぱい』って素晴らしい邦題じゃないですか。'60年にこの邦題付けるセンス。酒場の女店主に「リプレーさん、電話ですよ」と呼ばれ、笑顔で向かうところで終わるのも、その先どうなるか私たちは解っているのも、素晴らしい。 中学生くらいの頃、親戚のおじさんが「Kちゃんは映画が好きなのか!おじさんのオススメは太陽がいっぱいかな!」って言われた作品。聞いたことはあるけど、古い映画だし観る機会がなくて… でリメイク作から先に観ました。しかもこの映画のリメイクと知らずに。その後本作を観て「・・・あれ?これリプリーに似てない?」って。 そのお陰か、リプレーがフィリップに近づいた過程が理解しやすかったし、改めてフィリップへの思い・感情を深読みしてしまいました。フィリップの服を着て鏡にキスするいところって、そうだったのか?って。 私の中でリメイク作はそんなに評価高くなかった(当時)んですが、オリジナルのアラン・ドロンはとても魅力的でした。OHPに移したサインをなぞるシーンがすごく格好良かった。甘いマスクと運の良さであのポジションを手にしたのではなく、人知れず努力をしているのが伝わってくる名シーン。 ニーノ・ロータの音楽と地中海の景色は映画だからこそ。短時間の観光ツアーでは味わえないであろう、時間が止まっているような感覚を体験できました。そして最後の衝撃。絡まったワイヤーを観て「あああっっ!!」って声が出てしまった。いや映画って素晴らしい。 【K&K】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2023-04-16 16:14:17) (良:1票) |
34.《ネタバレ》 何遍観ても色褪せることのないサスペンスの名画である。主人公の不遇の生い立ちと、内に秘めたギラギラした野望は、まさにアラン・ドロンの実人生が投影されているかのようである。理不尽な社会の格差に抗い、おのれを解放する意味でもあった殺人劇。富と美女を手に入れ、完全犯罪を成し遂げて美酒に酔う主人公を待ち受ける大どんでん返し。とにかく、欲深さと繊細さが入り混じって、いろんな意味で危険度いっぱいのドロンの魅力あっての作品であり、男でもドロンの虜になること請け合いである。 【あやかしもどき】さん [DVD(字幕)] 10点(2021-01-24 19:41:25) (良:1票) |
33.《ネタバレ》 これは青春映画の傑作。若者の狂気にみちた映画。これが成立するのは、悪魔的魅力に満ちたドロンの存在。ゲイ映画でもあるらしいのだが、そこはわからない。でも、通底にある不穏な雰囲気はわかる。そして、衝撃のラスト。でも、原作は生き延びるリプリー。この方が怖い。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 10点(2019-01-30 23:12:17) |
《改行表示》32. 主人公トムの野心と若き日のドロンの野心がオーバーラップする。 貧しさから這い上がろうと渇望感を持つ主人公。鋭い眼光を放つトムの表情が冷酷な内心も表し、映画全体をピシリと引き締めている。 財産と女を手に入れた絶頂の瞬間に待っている奈落の底。この演出が巧みだ。トムとフィリップの微妙な関係(愛憎相半ばの感情)が作品に深みを加えている。哀愁を帯びた音楽も心に残る。まさに名曲。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2019-01-06 13:57:49) |
《改行表示》31.《ネタバレ》 個人的にはサスペンスの最高峰とも思える作品。 サインの練習、身分証明書の偽造、顔見知りの視線をかわして完全犯罪を成し遂げようとする過程の緻密さ。結末を知らぬアラン・ドロンの陶酔した表情とニーノ・ロータの旋律・・・いつまでも哀愁の余韻を残すラストシーン。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2010-07-18 00:13:30) |
30.素晴らしい作品です。太陽よりもアランドロンが眩しかった。彼が金持ちを憧れるように僕は彼の様なイケメンに憧れます。 【関白宣言】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-02-04 16:18:12) |
29.すべての要素がサスペンスに集約されていて、ラストにかけては特にすばらしいです。悲しいドラマです。 【kagrik】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-04-30 19:09:00) |
《改行表示》28.『太陽がいっぱい』のアラン・ドロンを見て、こんなに美しい人間が本当にいるのかと思いました。暗さのある美しさなんですよね。ギラギラ輝く太陽と対照的で。空、太陽、海。全てのシーンが文句のつけようもないくらい美しいです。 この映画のリメイクである『リプリー』は、この映画とは全く別ものと思ったほうがいいかと思います。私は断然『太陽がいっぱい』派ですが。 市場のシーンや、サインの練習をする姿、鏡の前でフィリップの服を着る姿…印象的な場面を挙げるときりがないくらい。そして、はかない幸せがなんともいえない余韻を残します。 【きむねぇ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-06-27 00:06:44) (良:1票) |
27.ドロンの野性味あるれる目、南仏の太陽、ニーノロータの名スコアということなしの作品です。 【TVC15】さん [地上波(吹替)] 10点(2008-02-25 09:56:48) |
26.「リプリー」を先に観ておいてよかった!予想以上に素晴らしかった。余計なサイドストーリーがなくシンプルなのに綿密。何度も観たいです。 【ぷりしら19号】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-03-08 13:34:14) |
|
《改行表示》25.《ネタバレ》 世紀の美男アラン・ドロンの出世作にして、サスペンス映画の傑作。 この映画は見た事が無かった小さい頃から、何故かあの結末は知っていたので、残念ながらラストで驚くという事は有りませんでしたが、それを抜きにしても終始全く飽きる事無くのめり込んでしまいました。 ドロンのあの野心に満ちたギラついた目ですか、あの粗野な感じは彼の地なんでしょうな。 あの雰囲気はそんじょそこらの俳優には出せないと思います。 あれだけの美男子から、悪の魅力を引き出したのはルネ・クレマン監督の慧眼というべきでしょう。 印象的な場面は色々有りますが、個人的にはトム(ドロン)が2回目の殺人をした後にその死体を必死こいで大汗かいて運んでいる場面が何か面白かったです。 死体を片付けるのって大変だなあと思いました。 【ケース・バイ・ケース】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2005-12-13 01:34:05) |
24.フランス映画に手を伸ばすきっかけとなった映画です。内容の濃さ、アラン・ドロンの妖艶な雰囲気、そして魅惑のラストシーン、本当によく出来てます! 【maemae】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-10-30 02:01:13) |
23.はかなく終わる一瞬の快楽、美しすぎる!!「リプリー」とは比べてはいけないと思う。 【ゆきむら】さん 10点(2005-02-14 11:30:59) |
《改行表示》22.皆さん、ごめんなさい。アランドロンの美しさばかり観てしまい、ストーリーほとんど 覚えてません。ここでおさらいしました。ほんと、美しすぎる。 【ぶり】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-08-14 02:22:25) (笑:2票) |
21.ラストがよかった。成功の甘美に酔いしれた顔。 【ぷー太。】さん 10点(2004-03-25 18:51:16) |
20.美しくて、はかない余韻を残す映画。音楽がまた素晴らしい。亡くなった母親が学生時代見に行ったときの思い出話をしてくれたのを今でも思い出します。親子二代に渡って最高評価の映画です。 【アーリー】さん 10点(2004-01-17 00:18:33) |
19.5歳ぐらいの時に初めて観た映画が実はこれ。その頃は当然のことながらストーリや字幕なんて理解できるはずがなかったのだが、子供心にも伝わるものは伝わってきた。現代の二転三転ばかりのサスペンス映画に慣れ親しんでいる人たちには、本作の結末は物足りないのかもしれないが実際の犯罪も得てしてああいう些細なミスで襤褸が出るものではないのだろうか。日本のサスペンスがつまらない理由は、トリックばかりに固執するあまり犯罪に手を染めるに至った人間の悲しさをきちんと描いていないからだと思う(「金田一少年の事件簿」がいい例)。貧しさ、卑しさから抜け出そうとするが結局は失敗する人間の悲しさ、切なさを描いた名作。 |
18.《ネタバレ》 音楽と映画って切り離せない存在である。ニーノ・ロータのあまりにも有名なテーマ曲を聴くたびに、あの美しい海の青と空の青、何も知らずに電話の呼び出しに応じるアラン・ドロンの、孤独な、なのに満ち足りた表情を思い出して涙してしまう。ただでさえ青と黄の強いこの頃のカラー映像は、最近の映画では滅多にお目にかかれないほど、この暗い個性の俳優の目と、海や空の色をどこまでも青く映し出してしまう。まるでその瞳の奥に隠された富への狂おしいほどの憧れを映し出すかのように。友を殺し、女を欺いてまで彼が欲しいと願ったものは、決して友の持つ財産だけではなかった。彼が心の底から望んでいたのは、たまたま運命のいたずらから太陽の当たる場所に生まれて来た友人の存在そのもの。アメリカから渡って来た貧しい青年は、ヨーロッパで豪勢な毎日を送る友人になり代わることを願ったのだ。羨望から殺人を犯す若者の卑屈な個性に、飢えた目をしたアラン・ドロンが見事にはまった。原作のトム・リプリーは、卑屈というよりはむしろ大胆不敵さが売り物の稀代の天才詐欺師だが、映画はその彼のキャラクターをどこまでも暗く、陰鬱なものに変えて人々の心に永遠の哀愁を刻み、パトリシア・ハイスミスの名声を確固たるものにした。それにしてもあの音楽がなかったら、この映画はこれほどまでの傑作になり得たのだろうか。 【anemone】さん 10点(2003-12-10 22:07:27) (良:2票) |
《改行表示》17.私の洋画人生の原点といっていい作品です。初見は6~7才のころだったと思う。字幕、ノーカットで観たのはずーっとあとになってからです。 親の財産で遊んで暮らす放蕩息子、友達といいながらトムを決して対等の友達とは扱っていないフィリップ。魚料理を食べる時のトムのナイフの持ち方をわざわざ指摘する情の無さ。このような数々のエピソードが語られることによって単なる物欲ではないことが理解でき切なさ、悲哀が増す。原作とはこのあたりが違うみたいですね、非常にうまく脚色したと思います。アラン・ドロンのあの美貌とハングリーな目もなくてはならなかったでしょうね。そしてニーノ・ロータのあの音楽、生涯私のベストワンです。 【envy】さん [地上波(字幕)] 10点(2003-12-10 21:59:32) |
16.アランドロンが完璧に美しくてカッコ良い。もちろん、ストーリーや音楽も素晴らしいが、とにかくアランドロンの姿が映っているだけでも見る価値がある。何度観ても「いいなぁ」と思える映画。やはり、ラストシーンが非常に印象深い。 【べんちゃんず】さん 10点(2003-11-01 17:22:19) |