1.あるゲットーでの物語。そしてアレックスの物語。離れ離れになった父との再会を誓い、絶望と希望という相反する状況下でドイツ兵から身を隠し必死に生き抜こうとする少年演じるアレックスの演技は本当に本当に素晴らしい。光と影を上手く使い分けた映像、そして抑制の効いた音楽が絶望・希望を表現し、それにアレックスの「一人演技」が加わり相乗効果を生み出している(と思う)。ねずみのスノーが死に本当に一人ぼっちになったとき、光が差し父親が姿を現すラストシーンは泣いた。とにかく心に残る「実話」だ。素晴らしい、素晴らしい。