11.《ネタバレ》 妻投稿。とりあえず自己中、排他的で独善的な宗教、狂信的な愛、他人の無茶に付け込んで欲求を満たそうとする外道、間違った方向にしか進まない人間の「良心」・・・いろいろ描かれていたが、私みたいな素人が感じることと言えば唯一、文字通り全てがイカレポンチという事だけだ。ヤンはイカレポンチ、ベスもイカレポンチ、レイプ野郎漁師もイカレポンチ、私もイカレポンチ、私の旦那もイカレポンチ、ランス・フォン・トリアーもイカレポンチ。教会の人間はまともな人間だが、イカレポンチから見ればやっぱりイカレポンチ・・・。最後の空の鐘は、何の幻覚なんだろう? 他のレビュワーの皆さんもその幻覚を見ていらっしゃるという事はひょっとして皆様も・・・? こうなったらここにイカレポンチパワーを集結させ、「死霊の盆踊り」の夜の帝王と北京原人を3体ほど召喚しましょう。あのイカレポンチ村を平定できるのは彼らしかいない・・・。 【はち-ご=】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2008-02-10 02:01:18) |
10.「ほんとう」って言葉が嫌いです。ほんとうの恋愛、ほんとうの優しさ、ほんとうの理解・・・。真実の意味にはあまりに漠然としているし、なんだか説教くさくて、それを言う人の傲慢さすら伝わってくるから。思うんですけど、恋愛とか優しさとか理解とか、そういった種類のものに『これが正解だ!これ以外は認められない!!』って答えがあるはずないんですよね。でも、世の中を見渡してみると、そういった種類のものにこそ倫理観や善悪を持ち出して、あるパターンを賞賛してまたあるパターンを批判する(したがる)人が多い、そんな気がします。エミリー・ワトソン、ありがとう。いつか本気で惚れた男ができたらアンタのことを思い出すことにするよ。 今はまだいないけど。 【キュウリと蜂蜜】さん 10点(2004-07-04 00:28:17) (良:2票) |
9.ダンサーインザダークのヒロインには嫌悪感しか感じなかったけど、この作品のヒロインには余計なプライドが無い分、純粋さが素直に伝わった。狂気的ではあるけれども。どうもこの監督は、人間結局最後は自己満足だ、という諦観した考えを持っているように思える。で、その自己満足観をヒロインの内面の中心に据える。当然社会的には精神病棟に収容されるような扱いを受ける。社会的なものは、極論すればどうでもいいのだけど、一つ悲しいのは、本当に自分を心配してくれる人の気持ちに気づけないところ。見ている世界が違うという厳しい現実がヒロインをますます自分の世界に孤立させる悪循環。歯がゆい。手ぶれするようなカメラは、現実感を出して感情を伝えやすくするためかな、と思いますが、その割りにセリフだけは妙に芝居がかっていて、その辺りの違和感が妙に気持ち悪かった。それも狙いなのか、と疑ってしまう。やはりこの監督の頭はどこかおかしい。 【ラーション】さん 10点(2004-03-12 18:43:04) |
《改行表示》8.やられた。おれが思ってる矛盾を映画にされた感じ。 (ビデオ) 【zero828】さん 10点(2004-02-25 21:03:14) |
7.万人が信ずるものは宗教であり、流行であり、常識である。たった1人しか信じないものを世の中は認めない。排斥する。おかしいかおかしくないかなんて、生まれついた運の問題でしかない。世の中は多数派のイデオロギーで営まれる。思想傾向が多数派に属する者は常人とされ、そうでなければ変人であり狂人だ。しかし世の中の思想傾向は常に流動的で、いい加減。つまり人間には “多数派の狂人”であるか、“少数派の狂人”であるか、それだけの違いしかないということだ。そして多数派に属する狂人は、自らを“常識人”と呼ぶ。ラース・フォン・トリアーはそれらを知っている。誰もがそれに触れられたくないことも。そして彼はその触れられたくない部分を最も汚いやり方で突付くのが大好きだ。露悪が大好きなのだ。ベスはそれらを描く為に犠牲になったスケープゴートだと思う。彼は最凶の監督だ。なぜ最凶か。非常に頭が良く、非常に性格が悪いからだ。悔しいことに彼は、人間の業を知り尽くしている。彼はあからさまに“少数派”に属する。でも世間は彼を無視出来ない。彼は狭義において“狂人”でありながら、世間に自らのイデオロギーを発信出来る。そういう部分において、彼は恐ろしい程に稀有で貴重な人種だと思う。 【ひのと】さん 10点(2003-12-18 23:40:28) (良:1票) |
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6.この感動を何と表現したらいいんだろう。“これこそが映画だ!”と叫べば、この作品に相応しい賛辞になるだろうか?心臓を抉られるようなストーリー。身体の底の枯れ井戸から溢れてくる涙。“人間性とは何か?”、“本当の人間とは?”、“信仰の本質とは何か?”、この映画はそう問いかけているように思える。この映画を無視できる人は幸せだ。幸せだが、それは盲目の暗闇を生きているようなものだと思う。この映画は暗闇に慣れきってしまった人間に光(真の人間性)を取り戻すことの勇気を説いているような気がする。 【トマシーノ】さん 10点(2003-09-25 15:14:03) |
5.分別のある大人は、自己愛と他者との境界線をきちんと引くことができるが、主人公ベスはそれができなかった。この映画はそれ故の悲劇だと言えるが、綿密に計算されたカメラワークと、E.ワトソンの演技が、観る者をベスの内面へ引き込むのにとても成功している。「言葉なんか愛せないわ!」というベスの叫びを、宗教に限らず普遍的なテーマとして捉えるとこの作品の持つ重みが伝わって来る。 【キタロウ】さん 10点(2003-08-03 03:29:51) |
4.こんなかんじの女性の描写に触れると、つらいけど感動します。映画館で観た後、しばらく興奮で動けませんでした。こんなことはこの映画がはじめてでした。 |
3.ラースフォントリアー好きにはたまらないわあ。エミリーワトソンの演技だけでも10点。最後、ヤンが生きて出てきたときは声上げて泣いてしまいました。うわーん。この監督だからこそ、普通なら「うそじゃーん」とか思えるような描写も本当に説得力がでてくうる。万歳! 【べい】さん 10点(2003-04-26 21:08:12) |
2.最初に言うと、私は登場人物の行動に共感なんて、これっぽっちもしてません。でも何故だろう、胸に熱いものが込み上げてきた。トリアー監督独特の毒はあるけど、こんなに素晴らしい映画を手持ちカメラとデシタル処理された美しい風景描写で綴るなんて、トリアー監督にしかできない芸当だ。確かにヒロインの行動は不快に映るかもしれない。でもどうなのかな、序盤の遅れたヘリコプターから降りてくるヤンを待つ、ウェディングドレス姿のベスは瑞々しい魅力を持つ純真な女性だった。けど病床のヤンが言ったように「愛の力は偉大だ」によく表れる、やがてはベスは様々な男たちを誘惑し、関係を持つ。このヒロインにとってヤンとの愛が神様の実像だと思ってたんじゃないかな。当然、「愛人を作れ」と言ったヤンだって苦渋の選択だった。ツラい、本当に愛する女性にあんな事を言うなんて・・・。でもベスへの愛が強いゆえ、あんな事を言えたんだと思うな。ヤンとベスの愛の強さを神の存在の強さに象徴させて描いたトリアー監督の傑作だと思います、私は。 【チャーリー】さん 10点(2002-01-05 22:37:38) |
【としや】さん 10点(2001-02-22 12:42:44) |