2.これはもう大、大好きな作品。見ているといつの間にか老姉妹と同じ空気を吸い、同じ時間をゆったりと共有している自分がそこにいます。私の心にも鯨が生まれるんです。作品を貫く赤と白のバラ2本。白い髪、白い衣装、白鳥の記憶、目が見えない分本当を感じるリビー。赤いカーディガン、官能的な思い出に浸るセーラ。姉妹の心が触れ、2人の手が重なる時、真実の白と情熱の赤が一つの人生となります。そして岬へ歩き出す2人。このシーンはもうなんともいえません、、、そこに差し込まれる、時計、整然と並んだお皿、赤と白のバラ、そして若かりし姉妹の写真のカット。彼女たちに鯨が帰ってきたー!月が波間にばらまいた銀貨のように、私の心にキラキラ揺らめき輝く作品なんです。