1. 本作の出演者ではヴィクトール・フランサンやミシェル・シモン、シルヴィーなども味わい深い名演ではあるが、兎に角ルイ・ジューヴェ!!に尽きる。イヤハヤ何とも凄まじい。鬼気迫る演技とは正にコノ事を言うのだろう。目が完全にイッてしまっている。”目は口ほどにモノを言う”ジューヴェに比べりゃ「シャイニング」のニコルスンなんぞ何処かチンピラ風で品格が絶望的に欠けている。本作のMVPはデュヴィヴィエ十八番のペシミスティックな作風にジャストフィット!したジューヴェを措いて他にはいない!と思う。かつての名優たちの成れの果てを描いた本作は確かに【キリコ】さんの仰るように暗いが、人生の真実を直視しようとする真摯さに溢れ、デュヴィヴィエの演出にも筋金が入っているので凡百の70年代不景気ニューシネマ群に於ける辛気臭さなどとは明らかに一線を画している。戦前の仏映画も又秀作揃いですナァ…!!文句ナシに10点満点!