《改行表示》35.《ネタバレ》 まだ『離婚』ってもんが日本ではそんなになかった(身の回りでは)頃にこの映画に出会って、離婚はともかく親権を争う内容に、ものすごい違和感を覚えた記憶が。 なんとなく訴訟社会のアメリカで、ホットコーヒーで火傷しただけで何億円も賠償命令がでるような、そんな荒唐無稽なお伽噺のように思ってました。 当時は映画の主人公が正義だと思ってたので、父親と息子の絆を、出ていった母親が引き裂くかのように思ってましたが、そうではなかったですね。 どうも記憶違いで裁判で父親が負けたところで、なんなんだこの理不尽な結末は!って思っちゃってたけど、メリル・ストリープの子供を思う気持ちで、また単純ではない結末でした。 この作品から得られるものってたくさんあると思う。 社会の有り様ってのは少しずつではあるけど変わっていくし、婚姻関係ってのもそれにとも伴って変化していくんですよね。 この時代にその当時の感覚をフィルムに焼き付けたこの作品は、とても素晴らしいと思いました。 また見直したときに、なにか感じることに変化があるかもしれません。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2021-11-10 04:39:44) |
34.《ネタバレ》 初めて観たのは小学生高学年のころです。この時はビリー目線で「身勝手で冷たいママだ、やさしいパパだな」と思っていました。そして独身の大人の時には「僕もこんな父親になろう、結婚相手は慎重に考えよう」と思っていました。そして結婚して子供ができた現在、改めてこの映画を観直すと「母親の気持ちが全部ではないですが分かる」と思うようになりました。一瞬でも子供を捨てた母親の心境は何だったのでしょうか。「父親は子育ての苦労を分かってない、私だって一人前に働きたい」ということでしょうか。幸いにも映画では裁判に勝ったものの「あの子の家はやはりここしかない」と家族の本当の大切さを気付けたので、自分としてはハッピーエンドだと感じました。父親としての最大限にできることは何でしょうか。ホフマンが劇中で言っていた「パパが幸せな時はママも幸せだと思っていた、でも本当はママはさみしかったんだ」と気付いてあげることだと思います。 【金田一耕助】さん [地上波(吹替)] 10点(2016-05-02 16:33:47) |
《改行表示》33.《ネタバレ》 この映画を見ると、日本のテレビドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」を思い出さずにはいられない。息子と娘の違いこそあれ、ともに離婚した夫婦が子どもの親権を巡って対立するドラマだ。もちろん、「クレイマー、クレイマー」の方がずっと前。 我が家にも今は成人している一人息子がいるが、離婚の危機がないでもなかった。本当に身につまされる。 さてこの映画「クレイマー、クレイマー」だが、何と言ってもダスティ・ホフマンが良い。「卒業」で初めて彼を知ったが、その後の「真夜中のカウボーイ」や「わらの犬」は映画は良くてもなかなか好きにはなれなかったが、この映画を見た途端本当にいい俳優であることを実感した。 「クレイマー、クレイマー」がアカデミー賞の作品賞に輝き、彼が主演男優賞を得たのも当然のことだと思っている。息子のジャスティン・ヘンリー君も賞は逸したものの、ノミネートに十分値する演技である。 この映画の極めつけはラストシーン、息子を引き取りにきたメリル・ストリープの涙、哀しみの中に一筋の光が見えることがたまらなく良い。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-04-15 19:41:18) |
32.《ネタバレ》 ダスティン・ホフマンが素晴らしい。最後のフレンチトーストを作る何秒かのシーンは今までみたどんな映画より印象に残るものでした。奥さんの行動への評価が当時と今とではある程度違うんだろうなと思うと、また感慨深い作品です。 【なこちん】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-12-14 05:29:51) |
31.《ネタバレ》 テーマはとても重く辛いものですが、この作品からはそれ程の重さや辛さを感じさせませんでした。それは一つにはダスティン・ホフマンの存在。息子と二人暮しになった後、仕事人間だった彼が家事や子育てに奮闘する姿が微笑ましく、上司が呆れて聞いているにもかかわらず、楽しそうに子供の話をするシーンや自転車のシーン、そして息子ビリーに見せる何とも優しい笑顔が実にいいですね。そして、ストーリーが進むにつれて微妙に変化していくメリル・ストリープとの関係の描き方もいいですね。裁判で厳しい質問をされ、涙ぐむメリルとそれを聞いているダスティンが一瞬見つめ合い、その一瞬にお互いを思いやる表情を見せるシーンがとても好きです。そのシーンや、ラストシーンでこの二人の関係に希望を見せてくれているのが嬉しいですね。この2人の名演技、全く無駄が無いストーリー展開とビリーの可愛らしさや作品を優しく包む音楽の心地良さも忘れられない名作に10点献上です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-25 17:21:49) |
《改行表示》30.ダスティンホフマンの黄金の70年代の締めを飾る作品ですね。 サントラも素晴らしいです。 【TVC15】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-02-25 10:09:14) |
29.ほぼ30年も前の映画ですが、取り扱ってる題材も取り巻く環境も全然変わってないな~と。最初と最後のフレンチトーストの作り方の手際の差といったら、グググっときます。 【ぷりしら19号】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-08-09 11:47:01) |
28.《ネタバレ》 子役の演技のいじらしいことと言ったら…。号泣モノです。ダスティン・ホフマンをこの映画で好きになりました。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-23 20:44:18) |
27.子供の頃に観たときはピンとこなかったが、大人になってから観たら、とんでもなく良い映画だった。大人にならないと分からないことは多いもんですね。シナリオに殆ど無駄を感じさせない、素晴らしく、愛情に溢れた名作。 【MARK25】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-05-21 20:09:01) |
《改行表示》26.34歳にして初見。所帯持ちにとっては涙ボロボロの作品でした。 他のレヴュアーの方も書かれてますが、前半とラストのフレンチトーストのシーン、あの シーンだけで、親子の距離の縮まり方が分かる。余計な説明をしすぎる最近の映画にはな い名シーンなんじゃないかな。所帯持ちの方は子供が寝た後に、ご夫婦での鑑賞をお勧め しますです。 【静葵】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-12-31 08:53:48) |
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《改行表示》25.《ネタバレ》 Kramer vs. Kramerという題名は、この映画が親権をめぐる男女の法廷劇だという先入観を与えてしまう。そのようにみるとこの映画は、子育てと仕事の両立を迫られる境遇に奮闘する夫が、子供をおいて出て行った妻に親権を奪われてしまうという、なんとも理不尽なストーリーのように思える。そうなると、最後にエレベーターの中で夫が妻にかけた「綺麗だよ」という言葉は、ただのお人よしの言葉にしか聞こえない。 しかし、この映画はどちらが親権を勝ち取ったかというようなことは問題としていない。この映画は、夫が夫として、また父親として成長していく物語であると思う。 仕事一辺倒の夫と暮らすなかで孤独を感じ、自分の好きなこともできずに子育てに疲れてしまっている妻の描写は、妻の友人との会話で垣間見えるものの、実際映像として出てこない。すると、まるで後半の法廷での妻の主張はただのわがままに見えてしまう。しかし、妻は夫が物語の中で経験するのと同じくらいの苦悩をすでに抱えていたのである。夫は仕事と子育てを両立に奮闘する中で、妻の苦悩に気付く。エレベーターの中での言葉は、夫婦が苦悩を共有できたからこそでてきた言葉だ。 また夫は子供との生活のなかで、父親としても成長していく。前半で「お母さんがいい!お母さんに会いたい!」と泣き叫んでいた子供が、公園で父親と離れ離れになってしまうことを聞いて涙流すのは、彼らの絆が以前にくらべ強くなっているからだ。 作品中に流れるテーマ曲はときに楽しげに、ときに悲しげに聞こえ、作品の雰囲気にとても合っていて印象深い。話の展開も、フレンチトーストを作るシーンだけでその間の苦労を描写してしまうなど、分かりやすく、ひとつひとつのシーンが心に残る。未だこの映画より好きな映画がないということで10点。 |
24.確か初めてこの映画を観たのは高校生の頃だったと思います。当時の感想は卑怯な母親・父親の中の母性(父性)本能。それから十数年経ちますが、何回か観ました。今は私もわかります。母親の孤独・寂しさが…。何度観ても涙をそそる物語です。子役の演技と音楽が素晴らしい。 |
23.《ネタバレ》 フレンチトーストのシーンをはじめ、身近な一コマで登場人物の状況や心情を痛いほど伝えられるのはすばらしい。【2009年3月に再鑑賞】裁判で、結婚に失敗したのはおまえのせいかと責められるジョアンナになんとかメッセージを送ろうとするテッド、そしてラストシーンでジョアンナに投げかける一言。このとき、二人は、はじめて心を開いてちゃんと向き合ったんだと思う。はにかみながら笑ったジョアンナに、テッドの人間的な成長が伝わったのだと心から信じたい。 【ころりさん】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2004-03-12 14:13:09) |
《改行表示》22.《ネタバレ》 個人的にこの映画ほど観るたびに感じることが変わるものはありません。 とても品よく、ところどころコミカルでもあるのですけど、仕事人間の男が家庭人となり父と息子が絆を深めるというのはあくまでも表面的なことだと思う。 ジョアンナの言い分、言いたいことは理解できても共感、同情できないというのは最初から変わりません。あの程度のことは結婚して子育てに追われる身となった女なら大抵経験することです。 まだ母親が世界の全てといっていい年齢の我が子を捨ててまで見つけたい生きがいとはなんなのか、あまりにも身勝手なジョアンナ。こうなったのは夫の責任だと言い張っている。最初は「ママがいい」とベッドで泣き、その後「パパとはいつ会えるの」と泣く幼い息子、この息子に与えた混乱と悲しみをジョアンナが語るシーンはありません、自分がどれだけ辛かったかということに終始している。 子供の親権を争う裁判、尋問されるテッドがおもわず声を荒げて訴える、これが全てのような気がした。ジョアンナは自我を通すために我が子と家庭を捨てた、テッドはそれまでの収入を捨て我が子と家を守った。仕事と家事と育児を両立させ、こなすことできたのはテッドです。 親権を勝ち取ったものの子供を諦めるジョアンナ、この彼女に花を持たせているようなラストもひねりがあっていいです。 こういう映画ができるっていうことはこういう女性が現実に多数いるってことです、そしてこの二人の復縁はあり得ないですね。 【envy】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-02-25 09:58:27) |
21.メリル・ストリ-プ演じる母親が身勝手でしたね。。私も結婚していて母親の立場なので、言ってることもわかるつもりですが…子供が7、8歳?そこらで出て行くのはまちがってますよね…子供はどんなに辛い思いをしたでしょう…でもあの子はあの子なりに父親と過ごしていく中で、辛くとも、自分なりに現実を受け止めていましたね。それを思うだけで胸が張り裂けそうです。自分と重なるだけにすごい思い入れのある映画です。だから私は子供の気持ちを一番に酌みとってあげれるような母親になりたい。いろんなことを考えさせられました。 【chuchu】さん 10点(2004-02-05 11:42:38) |
20.う~ん、難しすぎる~。取りあえず今は他人事ってことにしておこう(逃) 【taron】さん 10点(2003-12-25 16:32:11) |
19.子供の幸せ、親の幸せ…どうなっても誰かが不幸になる。それらを脚色せずに丁寧に表現してると思います。DVD特典の製作の裏話ではダスティンの演技に凄みをかけた事の一端がわかります。ちなみに、現在フジで放映されている『僕と彼女と彼女の生きる道』はこの映画そっくり。 【流月】さん 10点(2003-12-18 17:38:37) |
18.嫁さんがいなくなると大変だろうなーとおもえる映画。ラストもここっというタイミングで終わってくれる。原題のKramer VS Kramerもいいですね。 【ケジーナ】さん 10点(2003-12-16 20:36:58) |
17.《ネタバレ》 時代の先を行っていた映画だ。親の権利を裁判で争う、これこそその時代を風刺した衝撃的な映画だったと聞いている。内容もさることながら俳優達の演技がすごい。ダスティンホフマンの演技はいうまでもなく超越した演技力を持っている。助演の女優二人の演技もすばらしい。この映画は観ていて演技にいやみが無く観ているだけでとても心が和む。また子供の演技はとても心情をつかみやすく名演技である。「パパもママもこんなに僕を愛している」しかし、二人は子供の取り合いを金で、裁判で争っている。とても悲しいことだがそれが現実で子供も親も周りの人も苦しんでいる。そのようなことが自分の心に伝わってくる演技。この展開のテンポと時代背景のある映画は今はもう無いなぁ、と思いながら涙が出てきてしまう映画だ。 |
《改行表示》16.これはいい映画です。映画ではなかなか泣かない私ですが、 この映画はマジにうるうる泣いててしまいましたよ。 私の中ではベストの1本です。 【ゼファー】さん 10点(2003-12-12 01:46:43) |