1.私は金田一映画が大好きで、映像化したものはほぼ見たのですが、個人的にはこれがNo1
です。世間的にはあまりいい評価は聞かないですが、この映画は原作云々よりも、一つの映画としてどうか、という評価でいいと思います。この映画は推理ミステリーとしては弱いが、メッセージ性が強い作品だと思います。高度経済成長の裏で失われてゆく自然と伝統が当時の時代にドップリつかっていた若者の視点によって描かれている、そして事件解決・ジョン レノンの死によって当時の時代の象徴が消え、また新しい象徴を探して若者達は時代の流れるままに、そして成長していく。流されるもの(時代)と留まるもの(伝統)の対比を映像の美しさも合わせ非常にきれいに描いている。(これは松竹 八つ墓村にもいえる)こう考えると、余計にラストのレット イット ビーが美しく聞こえる。(もちろんビートルズ) 石坂古谷金田一はたしかに面白いが、見たあとのメッセージがない。そういう意味で金田一映画でのマイベストは、悪霊島・八つ墓村(松竹)・本陣殺人事件(ATG)です。ちなみに金田一役は鹿賀丈史がベスト。でしゃばらず、非常に自然。そういえばこの映画、雰囲気がGメン75によく似ている(関係ないけど)