3.エルビスが偉大なる復活を果たし、日本でも大ヒットした1970年のライブ記録映画。最近、僕の叔父さんが車で<オンステージ>のサントラ盤をかけながら、運転&熱唱していたのを横で見ていて、「なるほど、団塊の世代の叔父さんにとってもエルビスの歌が響くというのは、この<オンステージ>のせいなのだなぁ」と納得した。僕自身も、高校生の頃、テレビで<オンステージ>を観たときには、さすがに「エルビスすごいぞ!」と感銘し、さっそく図書館へエルビスのベスト盤テープを借りに行った記憶がある。ど派手なステージングも印象的ながら、あの甘い歌声から繰り出される極上のバラードソングには、男の僕でもかなり痺れるものがあった。単純にかっこいいのである。50年代中期から60年代にかけての若々しいロックンロールアイドルたるエルビスも印象的だが、やはり彼がスターとしてステージ上で最も輝き、その虚勢と苦悩をも全身全霊で見せ付けた孤高の<オンステージ>があってこそ、エルビスはエルビス足りえるのではないだろうか。(思い出してみれば、最近の映画で現れるエルビスの亡霊たちも皆この頃のエルビスではないか!日本のスターにしきのあきらも何かって言うとエルビス風の衣装を着ているしね。)彼の<オンステージ>はDVDで発売されている。もうこれは一家に一枚の世界だね。