1.《ネタバレ》 『一度見ただけで理解できて分かりやすい毒のない感動的な作品が素晴らしい映画、アニメ作品がドキドキワクワクファンタジーが当然だ』というのならこの映画の得点は低いでしょう。ある意味分かりにくてもいい映画があってもいいでしょう。実際何度か見た後にはとんでもなく凄い構成の映画だと感じます。実際、私が映画館で見たときは難しかったっし???が何度も頭の中に浮かびました。この映画は、リラクゼーション&ヒーリングのBGV(バックグラウンドビデオ)的な面と、もの凄く計算されつくされた構成で出来ている謎解きタイムトラベルストーリーの面があるところが熱狂的なファンを産んだ原因ではないでしょうか?
原作があり、すべて一人の少女の周りで起こった事実です。別に無理やり不倫させたり自殺させたり迷子にしたりした訳じゃありません。事実から変更している細かい所も意図して変更してある。大人向きで子供にわかるのか?という意見も多いですが別にすべて理解する必要はないでしょう。友達を作ること、大切な色エンピツを雑にあつかわれるところ、みんなでどろんこになって遊ぶところ、妹がいなくなって心配するところ,理不尽な現実に対する憤りや抵抗・無力感、十分子供向きでしょう。外国の映画祭で、何でナギコになるのが新子じゃなくて貴伊子なのか?と監督に質問した子供がいたそうですが、監督の答えは『君はどう思うの?』言ったみたいです。正解が無いと文句を言う大人が多いこと。そのくせ、例えは適切ではないかもしれませんがピカソの絵を理解している振りをして有難がっている大人があまりにも多い。人が死ぬことがとんでもなく凄い事件であるような今の風潮ですが、生き物である限り死ぬのは当たり前のこと。生きている時にどれだけ素晴らしい生活をし、いろんなモノを分かち合うのが重要なんじゃないでしょうか?病院でいろんな機械をつけて長生きさせることにに幸せがあるのか疑問です。どれだけ時代や環境が違っても子供は子供でしょう。小説での千年の魔法はひづるが生き返ることが千年の魔法とされていますが、映画ではもっともっと、千年の魔法は凄いことになっています。