1.打合せ帰りの平日の午後、初めて歩いた通りの小さな映画館で、看板につられて一人でフラッと入って見た1本。そんな気分に実にピッタリの映画でした。キャスティング、演出、照明、アングル、小道具、音楽(全部「ゴンチチ」! これがまたよかった!)すべてよかったです。
どのキャストもよかったですが、子役がイイ味出してるんですよー。私は特につげ義春ファンではないけれど、ファンの人にも納得してもらえる出来ではないかなーと。「鳥師」のエピソードなんかは、マンガで見るとこれをどう映像化するのかって心配になるのではないかと思いますが、私はよかったと思いました。外国の人にこの世界がわかるんかなーと思いましたが、どこかの賞もとりましたよね、確か。何だったか忘れてしまってすまんことですが。単なる川の水の撮り方、美しさにも驚きました。1シーン、1シーンを大切に撮ったんだなーと思います。そういうことはちゃんと海外の審査員にもわかったということではないかしら。原作のつげ氏も顔を出していましたが、周防作品の好きな私は、周防サンやモックンがヒョコッヒョコッと出てたのも、「お、いるいる」と楽しかったナア・・。残念ながら竹中氏はこれ以後、これを越える映画は撮れてないですね。最初のうちは期待して他作品(「119」とか・・)も見ていましたが、正直なところちょっとガッカリでした・・。ま、だからこそこの作品はもっと多くの人に見てもらいたいものです。