1.《ネタバレ》 今年の作品賞が「アルゴ」だったのは納得いかなかったけど、本作が作品賞なのは納得がいく。
この映画は小さな子供から老人までが楽しめる映画だ。
「アバター」の3Ⅾ映画で革新した矢先、サイレントに戻ったアイデアは頭が下がるとしかいいようがない。
私自身の話だが、子供のころ、時代劇を見ていた弟が「この人たち、どこの国の人?」と聞いてきて、皆から笑われたのを思い出す。
この映画の主人公は撮影の時だけでなく、生活もサイレントなのだ。
そこに、ある日突然トーキーというものが登場して、グラスがテーブルにぶつかる音に驚く悪夢を見る。
私は主人公のジョージは途中から喋りだすと思ったが、中盤に入り、やはりサイレントで通さないと、自分のやってきたことを捨てることになるのではないかと考えが変わり始めた。
犬の扱いがこれほど上手く使っている映画も少ないと思う。
拳銃を手にしたジョージを犬が懸命に止めている姿はやるせない気分だった。
まずは、この犬にアカデミー賞をあげたい。
自殺を思いとどめたジョージに残されたもの、それは新しい映像の世界、トーキー。そう、だから、ジョージは最後に喋ったのだ。
納得ッ!
チョウ娯楽作品!!