1.とにかく「白」と「黒」が印象的。モノクロとはただの白黒(カラーレス)映画ではなく、最も鮮やかな色である白と黒を使った鮮烈なカラー映画であると教えられた作品。光と闇、チェス、死神の顔とマント、旅芸人の衣装・・・この白と黒の対比は生と死の象徴であると思う。「人生に意味はあるのか?」この永遠の問いに対して、この映画の答えは「No」であり「生きることは虚無である」と言っているのか?救いようのない中にも、夫婦だけが唯一の救いとされているのは?スッキリ感は全く無いのに、映像もストーリーも妙に心に残り、いつまでも忘れられない一作。