2.傑作!ケーリーグラントって洋服屋の看板みたいな、タダのハンサムかと思ったら、とんでもない。いやはや、その演技の軽妙にして、達者なことといったら。これはケーリーとロザリンダラッセルの丁々発止の漫才を見てるような映画だ。昨今の、頭でっかちで、舌足らずの監督がリメイクしたら、絶対2時間を越えるところを1時間40数分にピッタリ収めてるところも、さすが。スクリューボールコメディの金字塔でもあるが、こういう映画が当時のハリウッドでは、ジャカスカ作られていたこと、また今ではスッカリ作られなくなったことがハリウッド映画の質を落としている何よりの証拠でもある。映画を見る幸福とはこういう映画を見ることだ。昨今の、わからんちんの映画監督どもは胸に手を当てて、よく反省すべし。